自粛要請には"抵抗"する権利がある! Part 2 - ここが変だよ日本人! Interview
2020.09.29
2020年11月号記事
自粛要請には"抵抗"する権利がある!
忍び寄る不況。その原因は行政の「自粛要請」にある。
仕事を守り、雇用を守るために「抵抗」する人々の姿を追った。
(編集部 長華子、河本晴恵、竹内光風)
contents
自粛要請には"抵抗"する権利がある! Part 2 - ここが変だよ日本人! Interview
ここが変だよ日本人!
Interview
アメリカ人は、政府と議論する
アメリカで長年、減税運動をリードしてきた活動家に話を聞いた。
(取材協力 西幡哲)
全米税制改革評議会会長
グローバー・G.ノーキスト
(Grover G. Norquist)1956年生まれ。ハーバード大学卒。全米税制改革協議会(ATR)会長。レーガン大統領の要請で同団体を立ち上げ、歴代共和党政権の税財政に関するアドバイザーを務める。トランプ政権にもアドバイスをしている。著書に『「保守革命」がアメリカを変える』(中央公論社)がある。
現在、アメリカでのコロナ対策の問題は、ばかばかしい行政の規制にあります。
アメリカでは、州知事の判断で、ロックダウン(都市封鎖)の実施と解除が行われます。すると、例えば厳しい都市封鎖をした州の方が、規制が緩い州よりも死者数が多く、経済も低迷するとなれば、判断ミスを犯したことになる。知事はその責任を取って、次の選挙で落選します。
誰か賢い人や、委員会か何かが国全体のことを決めるのではありません。人々は、50州や多くの都市で採られた政策の結果を見て、「あの州は都市封鎖をしていないし、我々よりうまくいっている。都市封鎖は不要かもしれない」と考えるのです。規制緩和の最善の方法は、知事たちを競わせることなのです。
このように、人々が結果を比較して判断する権限を持つことはとても重要だと考えています。
理由を尋ねてみる
写真提供:Matt Gush / Shutterstock.com
日本で過度な自粛要請をじっと我慢している方々があちこちにいる、ということに驚いています。 日本の皆さんは、政府や自治体が手を出しすぎないように反論する必要があると思います。
叫んだり騒いだりする必要はありませんが、「政府が人々の生活に介入する範囲には限度がある」と、はっきりさせるべきでしょう。 規制や要請について、政府が納得いく判断根拠を示さないときは特にそうです。
アメリカでは、政府が「あなたはこうしなさい。こうしてはいけません」と言うと、人々は「なぜ?」と問い、よい理由がなければ、「私はそうしたくない。罰金のようなものは科せられたくありません」と言うでしょう。政府が市民生活に手を出しすぎると、こんなやり取りが起こるのです。
日本と違ったやり方をしている、他の国や地方の例を指摘して取り上げてみてはいかがでしょうか。 もし政府が「みんなこうしないといけない。この道しかない」と言ったとしてもニュージーランドのやり方は違いますし、アメリカやスウェーデンも違います。
「なぜ、スウェーデンは都市封鎖をしていないのに、都市封鎖をしたイタリアよりもうまくやっているのでしょうか」と聞いてみればいいのです。「これが極端な封鎖の例で、これは軽い自主規制の例です。どちらがうまくいったか比べてみましょう」と、いろいろな事例を手に入れて検証するのが一番でしょう。(談)
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「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
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