本庶佑氏がノーベル生理学・医学賞を受賞 モットーは、好奇心と常識を疑うこと

2018.10.03

画像は Wikipedia より

《本記事のポイント》

  • 本庶佑・京都大学特別教授が「がん免疫治療」に道を開き、ノーベル賞を受賞
  • 先入観を排し、科学の常識を疑った研究姿勢が花開いた
  • 薬を使わずとも、心の力でがんを治すことも可能

明るいニュースが飛び込んできた。本庶佑・京都大学特別教授が「がん免疫療法に道を開いた」として、ノーベル生理学・医学賞を受賞した。共同受賞者は、米テキサス大のジェームズ・アリソン教授だ。

本庶氏は1992年、免疫細胞の一種である「T細胞」の表面に、タンパク質「PD-1」が存在することを発見した。

通常、T細胞ががん細胞を攻撃し、死滅させる。本庶氏の研究により、PD-1にがん細胞表面の分子が結合すると、T細胞による攻撃が弱められることが分かった。

本庶氏は、「PD-1にがん細胞が結合できないようにすれば、がん細胞が抑えられるのではないか」と考えた。そこでPD-1の抗体を投与すると、T細胞の攻撃力が高まり、がん細胞の増殖を抑えられることが判明した。

小野薬品工業と共同研究を行い、PD-1を利用したがん治療薬「オプジーポ」を開発。副作用が少なく、治療効果が高いとして、現在までに2.5万人以上の治療に使われている。

「常識を疑う」という己に厳しい姿勢

本庶氏が素晴らしい研究成果を上げた理由の一つは、「常識を疑う」という姿勢にあるようだ。

従来のがん治療は、「抗がん剤でがん細胞を直接攻撃する」というのが一般的だった。また、「免疫細胞の力を高めて、がん細胞をやっつける」というがん免疫療法も、さまざまな方法が考えられていたが、効果は乏しかった。

しかし本庶氏は「がん細胞が免疫細胞の攻撃から身を守っている方法を見つけ、そのガードを外す」という逆転の発想をし、それががん免疫療法の突破口となった。従来の常識を打ち破ったわけだ。

本庶氏は記者会見で、自身のモットーは「知りたいという好奇心」と「簡単に信じないこと」だと語った。

「僕はいつも『ネイチャー、サイエンスに出ているものの9割は嘘で、10年経ったら残って1割だ』と言っていますし、大体そうだと思っています。まず、論文とか書いてあることを信じない。自分の目で確信ができるまでやる。それが僕のサイエンスに対する基本的なやり方。つまり、自分の頭で考えて、納得できるまでやるということです」

一般的な研究者であれば、ネイチャーやサイエンスの論文といえば、先入観で信じてしまう。それを「その9割が嘘」というのだから、自分にも他人にも、とても厳しい姿勢を取っていることが分かる。

しかし、歴史を振り返れば、「あえて常識を疑い、未知なるものを探究した」一部の科学者たちが、科学の新境地を開いてきたのは事実だ。

心の力で免疫力を高めれば、がんも消える

「常識を疑う」という点では、「薬を使わなくてもがんが治ることがある」というのも真実だ。

がんの宣告を受けても、それをきっかけに自らの内面を見つめ、自分や周りの人に対するネガティブな心を変え、また神仏にすべてをゆだねようとすることで、"がん消滅"という奇跡を体験した人は数多くいる。

自らの心の間違いを反省し、「信じる力」と「生きる情熱」を持ち、利他の思いで生きていると、積極的な善念が体の細胞に染み渡り、免疫力が高まってくるためだ。半年から1年あれば、体の細胞はほとんど入れ替わる。「自分の体を全てつくり変えよう」と強い思念を持っていれば、がんが治ってしまうことがあるのだ。

これは、自力と他力を合わせた奇跡の一つと言えるだろう。他にも、瞑想や祈りによって病気が治るケースも多数報告されている。

大川隆法・幸福の科学総裁は著書『超・絶対健康法』でこう指摘している。

どうか、『信仰心というものは免疫力を高めるのだ。免疫力を高めることによって、細胞の新陳代謝を進めることもできれば、ガン細胞などを死滅させることも可能なのだ』と思ってください。それを強く信じることによって、実際に体は変わってきます。

血管だって変わるのです。血管が詰まり、血流が止まっていても、『私は絶対に生きて仕事をし、世の中のために尽くしたいのだ』と思っていると、体が自分で別のところにバイパスをつくってしまいます。毛細血管がだんだん太くなり、そちらのほうから血が流れ始めます。そのくらい、人間は、自分の体をつくり替える力を持っているのです

また本誌2011年3月号「医師が知らない病気の治し方」では、がんが消えた事例を紹介している。50代(当時)の女性が乳がんになり、9センチもの大きさになって転移し、余命4カ月の宣告を受けたが、完璧主義の心を変えたことで、10カ月後にがんがすべて消えてしまったのだ。

女性は編集部の取材に対し、語っていた。

「考えてみれば、病気になんかならないと思って自分の健康に慢心していたこと、家族などが支えてくれていたことに感謝していなかったことなどが反省されました。(中略)『命は本当にいただいているもの。自分は神仏に生かされている』ということを常に感じるようになり、感謝の思いが深まりました」

「今振り返ると、『がんは自分の心がつくったのだ』と自己責任で受け入れることは希望でもありました。だってそれは、『自分の心でがんを治すこともできる』ということを意味するわけですから。一番心がけたのは、それを信じ切ることでしたね」

物質的な医学の研究はもちろん重要だ。しかし病気になる過程で、心の影響や霊的影響が大きくあるのも事実だ。病気を治すにあたり、霊的影響を研究しないのは、十分とは言えないだろう。

今後必要になるのは、物質的な医学研究と精神面の医学研究の両輪で進めていくことではないだろうか。

(山本泉)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『超・絶対健康法』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=119

幸福の科学出版 『奇跡のガン克服法』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=50

幸福の科学出版 『病を乗り切るミラクルパワー』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=2000

【関連記事】

2011年3月号 医師の知らない病気の治し方

https://the-liberty.com/article.php?pageId=1&item_id=1131

2014年1月号 病気とカルマ - 心の力で病を癒した人々

https://the-liberty.com/article/6968/


タグ: ノーベル賞  著名知識人  がん免疫治療  本庶佑  PD-1  好奇心 

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