靖国に祀られた看護婦 日本を守り抜いた無名の英雄たち Part.2
2018.07.29
1900年前後の女性看護婦の様子。提供:MeijiShowa.com/アフロ
2018年9月号記事
明治維新150年
命もいらず、名もいらず
日本を守り抜いた
無名の英雄たち
contents
靖国に祀られた看護婦 日本を守り抜いた無名の英雄たち Part.2
靖国に祀られた看護婦
日清戦争
岩崎ゆき
Yuki Iwasaki
1877年生まれ。日本赤十字の看護婦だった岩崎は、広島陸軍予備病院で活躍するも、感染症で亡くなる。国のために尽くした功績により、1929年、靖国神社に祀られた。
日清戦争(1894~95年)では、日本男児の武勇伝が語られることが多いが、実は、女性も奮闘していた。
その一人が、日本赤十字社京都支部の看護婦だった岩崎ゆき。17歳の岩崎は、数多くの候補者から選抜され、中国戦線で感染症をわずらった兵が収容される広島陸軍予備病院に赴任した。
当時について、 前出の小名木氏 は「看護はもともと、男性の仕事でした。陸軍でも当初、予算と風紀の問題により、女性の受け入れには否定的でした。軍人が女性問題を起こせば、軍の名誉が失墜するためです。ただ赤十字の強い要請により、少数の女性を受け入れました。岩崎はその一人です」と話す。
次ページからのポイント
「命を喜んで捧げる時が来た」
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