ロシア文学の謎(3) 「悩める人間を、神はどう見ているか」を描いた
2018.04.20
文学は、その国やその時代に有名になったとしても、後世に世界中で読まれるようになる作品となると、ほんの一握りにすぎない。しかし、ロシア文学の黄金時代には、今でも世界中で「一生に一度は読んでおきたい作品」と評される名作が多数生まれた。
中でもレフ・トルストイとフョードル・ドストエフスキーは、そうした名作を生んだ二大巨頭だ。なぜ同じ国の同じ時代に、世界的に見ても稀有なほどの文学の高みがあったのだろうか。3回にわたって、その謎に迫りたい。今回が最終回。
(HSU未来創造学部 髙橋志織)
前回は、二人の作品がテーマにおいても心理描写においても、宗教的精神にあふれたものであったことを述べた。
今回は、他の国を含む文学と二人の文学の違いについて、イギリス文学の専門家に話を聞いた。
桑原 俊明
(くわはら としあき)1956年生まれ。青山学院大学大学院修了。中央大学大学院博士課程、盛岡大学教授を経て、現在HSUプロフェッサー。ジェイムス・ジョイスの文学を専門に、英文学を研究している。共著に『読み解かれる異文化』(松柏社)、『文学部の多様なる世界』(盛岡大学)など。
「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
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