まちゃー / PIXTA（ピクスタ）

2017年12月号記事

日本経済の底力

世界に挑むニッポンの中小企業

長らく停滞が続いている日本経済。

だが日本には、規模は小さくても世界から注目される元気な中小企業がたくさんある。

(編集部 小川佳世子、山本泉)

「日本の製造業に綻び」「ものづくりは大丈夫か」

大手企業が不祥事を起こした際、こんな言葉が紙面を飾る。大企業の業績が日本経済に与えるインパクトは小さくないが、一社の躓きで日本の製造業すべてが衰退していくかのような論調は悲観的すぎる。

実は、日本企業の99・7%を占めるのは中小企業だ。中小企業は企業による雇用の7割を担い、企業活動によって全体で146兆円もの価値を生み出している。これは、大企業全体の139兆円よりも多い(*1)。日本経済の発展は中小企業の頑張りにかかっていると言える。

ニッチな分野では、世界シェアナンバーワンの中小企業も多く、彼らなくして日本どころか世界経済も立ち行かない。

あくなき挑戦を続け、世界でキラリと光る存在感を放つ中小企業の活躍を紹介する。

(*1)2014年法人企業統計年報より。