菅首相は「抱き込み」で延命に必死
2011.02.09
菅直人首相が「コーポラティズム(抱き込み主義)」の手法を加速させている。
大川隆法総裁は『この国を守り抜け』でこう指摘している。
「みなの意見を反映させると称して、自分の方針、指針、主義をあまり明確にせず、多様な価値観を持っている者や、異なる考え方や主張を持っている者を抱き込んでいく政治手法を、『コーポラティズム』といいますが、菅氏のスタイルを見ていると、まさに、こうした『抱き込み型政治』なのです」
抱き込もうとする相手は多方面にわたる。消費税増税による財政再建論者の与謝野馨氏の経済財政担当相就任。自民党税調で消費税増税の提案をまとめた柳沢伯夫・元衆院議員の、社会保障と税の一体改革を議論する「集中検討会議」の有識者メンバーに選任。
政策的にも、民主党がマニフェストに掲げていた「税方式」の年金改革案を捨て去り、自民党などが主張する「社会保険方式」の維持へと傾いている。これは、自民党や公明党を増税論議に取り込むための仕掛けだ。
一方で、民主党は、危ぶまれる予算関連法案の成立死守に向け、社民党を取り込むために予算案の修正にも柔軟な姿勢を示している。
大川総裁が指摘するように、菅首相は、自分の方針、指針、主義は何もなく、ただ単に抱き込むことだけを考えている。結局、菅首相は政権の延命のためには手段は選ばないという状態に追い込まれている。菅政権の命はもう長くない。(織)
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