【南京戦証言】一兵卒が語る「大虐殺はなかった」 ネッツトヨタ愛媛元会長の玉置氏

2015.10.29

※写真は1937年12月に南京城陥落で喜ぶ日本兵。

中国が国連教育科学文化機関(ユネスコ)に申請した「南京大虐殺文書」が、ユネスコ記憶遺産に登録されて約1カ月が経つ。

「南京大虐殺」の真偽については、未だに論争が絶えないものの、本誌で繰り返し述べてきたように、「大虐殺はなかった」ということが歴史の真実だ。

本欄では、その根拠の一つとして、第11師団歩兵第22連隊に所属して南京戦に参加し、戦後は、ネッツトヨタ愛媛の会長などを務めた玉置一郎(たまおき・いちろう)氏の証言を紹介する。

玉置氏は、2008年に92歳で亡くなっているが、今回紹介するのは、01年に愛媛県内で行われた講演記録の内容だ。当時の雰囲気とともに「南京大虐殺などなかった」という確信が感じられるだろう。

※引用する証言の部分では、本人が語った言葉をそのまま掲載する。

日本男児は入隊を誇りに思った

玉置氏が帝国陸軍に入隊したのは、昭和11(1936)年秋に「徴兵検査」の指令書が送られてきたことがきっかけだ。当時20歳になった男子は、身体検査を義務付けられており、その結果によって、兵士になるか否かが決まった。

同氏によれば、「俺は兵士になどなりたくない」と思う人は誰もおらず、みな合格するのを誇りに感じていたという。

翌年の7月7日、「日中戦争」が全面戦争に至るきっかけとなった盧溝橋事件が発生。玉置氏は軍の命令で召集され、中国大陸に派遣された。中国に向かう様子を、同氏はこう回想している。

「永津佐比重(ながつ・さひじゅう)という連隊長が将となり、(昭和)12年の8月10日、(松山市の港である)三津浜まで歩いて、完全武装でございます。

もう実弾を全部身体にかける。そういったことですから大変な、身体には、重量の弾や前盒(ぜんごう)後盒(こうごう、共に弾入れのこと)にも満杯の弾が入っております。

そういったことで大変私は、暑くて重かったなという感じが致しますが、前日お酒を飲んだ方は大変で。太陽の熱で倒れる兵隊が、もう何人も何十人も、恐らく100人くらいは出たんじゃないかと思うんです」

玉置氏は、酒が飲めなかったので、そうした酒酔いの苦労を感じずに、県民の見送りの中を堂々と行進して出陣したという。当時の息づかいが感じられる回想だ。

南京戦の状況

南京攻略戦の編成図の一部。

玉置氏は数日後、船に揺られて中国に上陸。多くの味方を失いながら前進をし続ける途中、同氏は、敵軍の跳弾(壁などに当たってはねた銃弾)により負傷し、治療を受けた。

だが約1カ月が経った頃、病院生活に退屈を感じ始め、部隊に戻ることを希望。その希望が聞き入れられ、玉置氏はトラックに乗り、鎮江(ちんこう)にいた部隊に合流した。

その後同氏は、敵の首都であった南京に到着する。1937年12月に始まる南京戦について、次のように語っている。

「我々の隊が入ったのが、12月の末頃はなかったかと思うんです。(中略)

私が感じた南京はもう瓦礫(がれき)や死体や何かは全然なかったんです。そういったものは、整理されておった。(中略)

我々が警備しておった3カ月はもう全然平和そのものでした。そんなことから、30万人の虐殺はなかったでしょうと。30万はおろか、恐らく我々が入ってからは、そんなことは一遍もなかったから、激戦で向こうさんが倒れたのは、何千人か、せいぜい1万人ぐらいだろうと、このように思っておった。

だけど、毎日新聞社から発行しております『日本戦史』(日本の戦史かと思われる)というのも私見たんです。それには、酷い日本の軍隊は大変な乱暴狼藉で暴行、強姦、あるいは相当なことをやったというようなことも書いてございます。まあ30万は絶対にないんです。ただし3万か4万は戦闘で死んだのか虐殺したのか知りませんが、そういうようなことのようでございました、毎日新聞の『日本戦史』では。

しかしそれも、今言う10万とか20万、30万とかいう数字ではありません。お互いに殺すか殺されるかですから。戦闘して、1万やそこらは少なくとも死んでおると思います。だから30万は絶対に嘘です。そのことだけは私は確信しております」

こうした貴重な証言が数多くあるにもかかわらず、世界では「南京大虐殺があった」と誤解されている。ユネスコ記憶遺産に登録されたものの、日本政府は、英霊や国家の名誉を回復するために、登録の取り消しを目指して反論するべきだ。

なお、中国の「南京大虐殺文書」が登録に至った経緯については、今月末に発刊される弊誌12月号に詳述されている。(山本慧)

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タグ: 玉置一郎  毎日新聞  南京  ユネスコ  記憶遺産  日本戦史  警備 

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