《本記事のポイント》
- アメリカの自然人類学教授が、「未来の地球人がUFOに乗ってやって来る」と主張
- 他人の目を気にせず、独自の説を出すアメリカ
- UFOの謎に触れる学者が少ない日本
UFO研究で独自の仮説を唱える学者が、また一人現れ、学術界に"殴り込み"をかけている。
米モンタナ州のテレビ局「4KXLF.com」で紹介された人物は、モンタナ工科大学で自然人類学を研究するマイケル・P・マスターズ教授。進化を研究する人類学者である彼は、3月に出版した著書『Identified Flying Objects』で、「UFOは、我々の遠い子孫たち、つまり未来の地球人が、過去の地球人がどのように進化したかを研究するために、時間を超えてやってきたものだろう」と主張している。
エイリアンに遭遇した人々のデータを分析すると、証言内容は似通っているという。マスターズ教授は「エイリアンたちは、二足歩行、直立歩行、両手両足に5本指、左右対称の体、口や鼻があり、我々の言語で会話ができる」ことに注目。
そのうえで、人類が、脳の形や体格の変化、体毛の減少、より高くなる知性、複雑な道具や文化を創り上げ、進化を遂げてきたことから、「エイリアンは、今後も進化し続ける未来の人類の姿ではないか」という仮説を提唱した。
エイリアン遭遇の報告で多いエイリアンの種類はグレイ。本当に「未来の人類はグレイなのか?」という複雑な気持ちも出てくるが、UFOがタイムトラベルするという説は存在するし、人類がそういったテクノロジーを持つ可能性は、理論上あり得る。
他人の目を気にせず、独自の説を出すアメリカ
さらにマスターズ教授が、自分の専門分野でUFOの研究に着手し、「UFOコミュニティの人たちだけではなく、学術界の同僚の学者たちにも向けて著した」と、堂々と主張していることも驚きである。このような学者はまだ少ないとはいえ、新しい説が出続けることがアメリカの良さだ。
以前、本欄で紹介したハーバード・スミソニアン天体物理学センターのエイブラハム・ローブ教授は、「太陽系外から飛来した謎の天体は、エイリアンの探査機ではないか」という仮説を立てて、大きな話題を呼んだ。最近の米紙ワシントン・ポストに対しては、「同僚から何と思われようと気にしない」とまで語っている。
「この広い宇宙で、地球にしか知的生命体が存在しないとは思えない」と主張する学者はいくらでもいる。しかし、世界中で多くの証言があるにもかかわらず、UFOの謎に触れる学者はまだ少ない。どんどん新説を唱える学者が現れてほしいものだ。(純)
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