「ヒトラーの思想が2週間前に降りた」
「神からお告げがあった」
これらは、相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」を襲った植松聖容疑者が事件前に語っていたという言葉だ。2月に措置入院した際に診察した医師や、友人らが証言した。
障害者施設勤務から犯行までを整理すると……
時系列で整理すると、植松容疑者が「津久井やまゆり園」で勤務し始めたのは2012年12月。当初は熱心に入所者の世話をしていたという。ところが14年秋ごろから入所者に暴力をふるうなど、次第に様子がおかしくなっていく。そして今年1月、植松容疑者は友人に電話で「やまゆり園で障害者を殺す」「神からのお告げだ」などと話していた。
2月、衆議院議長に今回の犯行計画とも言える手紙を渡し、その情報はすぐに津久井署に提供され、相模原市は植松容疑者を措置入院させた。このとき、植松容疑者からは大麻の陽性反応が出ていた。また、この入院中、植松容疑者は「ヒトラーの思想が2週間前に降りた」と話していたという。
そして3月、「他人を傷つける恐れがなくなった」と医師が判断し、退院。7月26日、犯行に及んだ。
凶悪事件に多く見られる憑依現象
この経緯を霊的な視点で見れば、すぐに悪霊に憑依されていると見当がつく。今回のような凶悪事件においては、犯人が憑依されていたと考えられるケースは数多くある。
今回のように「お告げがあった」「声が聞こえた」というケースとしては、2012年に男女2人が犠牲になった大阪心斎橋通り魔事件が挙げられる。犯人の男は覚せい剤使用の影響で幻聴が聞こえ、「その男を刺せ」という声に従って殺したとも述べている。
また、犯行時の記憶がなくなっているケースもよくある。事件を起こしている肉体は自分であっても、そのとき肉体をコントロールしているのが別の霊存在であるため、記憶があいまいだったり、記憶がなかったりする。
2008年に東京・秋葉原で7人が殺害された事件の被告も、殺害の瞬間など肝心な部分を「思い出せない」と語っているほか、2015年に埼玉県熊谷市で4人を殺害したペルー人も「仕事をしていて、気がついたら病院にいた」(事件の際に負傷したため入院していた)と話している。
麻薬を使用すると「魂が遊離しやすくなる」
憑依には、麻薬も大きく影響している。
大川隆法・幸福の科学総裁は、著書『エクソシスト入門』の中で、霊的視点から見た麻薬の影響について次のように述べている。
「 麻薬を使用すると、一種の意識変異を起こして、擬似的な霊現象、体外離脱現象のようなものを体験することがあります。実際に霊界を見ている場合もありますが、おそらく、肉体と魂をつなぐ『霊子線』の部分が麻痺して、魂が遊離しやすくなるのではないかと思います。それで霊界を見ることもあるわけですが、天国的な世界を見る人はよいとして、地獄的な世界を見る人もそうとういます 」
この世の人間の不幸を喜ぶ悪霊の立場から見れば、麻薬を使っている人は、憑依してこの世で暴れるための格好の道具ということになる。
憑依されるのも、本人の責任
ただ、本人に責任がないかと言えばそんなことはない。憑依される状況をつくったのは、他ならぬ本人だからだ。
憑依は、本人の心の波長と悪霊の波長が合った時に起こる。ラジオの周波数を合わせるとその周波数の放送を聴けるように、同じ波長の者同士でなければ憑依はできない。
つまり、悪霊や悪魔に憑依されないためには、麻薬などを使わないことは当然だが、心の波長を明るく積極的に保ち、失望や不満など悪霊と同じ心境にならないことが最も重要だ。
なお、事件直後の27日、大川隆法・幸福の科学総裁は、この事件の霊的背景を調べるため、犯人に憑いている悪魔を呼び出し、霊言を収録した。
すると犯人に憑りついて殺人を実行させた小悪魔と、その小悪魔に思想的な"指導"をして使っていた悪魔が現れ、それぞれ考え方や目的を語った。その内容は、『愛と障害者と悪魔の働きについて』(下記参照)で読むことができる。
今回の事件の背景は、霊的視点なくしては読み解くことはできない。
(大塚紘子)
【関連書籍】
幸福の科学出版刊 『愛と障害者と悪魔の働きについて ―「相模原障害者施設」殺傷事件―』 大川隆法著
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1713
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