ドイツの週刊誌スピーゲルがこのほど、ドイツの司教会議がバイエルン州のカトリック信者に対して行った意識調査について報じた。この調査は、ローマ法王フランシスコが、避妊や同性婚、離婚など、教会が認めていない性の問題について、世界のカトリック信者の考えや実際の行動を調査していることを受けたものだ。

調査の中では、「教会の教えに則って行動している」と答えた信者は31%に過ぎず、残りの69%の信者は教えを守っていないか、その教えを信じていないという。また、カトリックの教義で禁止されている避妊については86%が「罪ではない」と回答した。

教会の教えと信者の意識が乖離していることについてはこれまでも議論されてきたが、その実態が明らかになった調査といえる。さらに同誌オンライン版では、「教会は全ての人に開かれるべきであり、同性愛者の結婚も許されるべきだ。教会に干渉する権利はない」などの若いカトリック信者の意見も紹介されている。

フランシスコ法王は現在のところ、「教会は民主主義ではない」と述べ、教義の変更については否定している。しかし、カトリックが現代人の悩みや苦しみに答えられていないということは、教義の“耐用年数"が限界に来つつあることを示している。

特に、同性婚や中絶の是非については、他の宗教も含めて明確な答えを出せていない。では、こうした問題についてイエス・キリストは、どのような考えを持っているのだろうか。

大川隆法・幸福の科学総裁は昨年7月、イエス・キリストの霊を招霊し、この問題について聞いた。カトリック教会が同性愛や同性婚、避妊や中絶、離婚を禁止していることについて、イエスの霊は「そのいずれも、私が認めたものでも、私が制定したものでもなく、ペテロ以下からできたとされる制度」と指摘した。

また、同性婚については「基本的に自由」との意見を表明。選択の結果については個人や社会に責任があり、善悪が生じてくるものの、「『犯罪的行為だ』と思っているわけではない」と話した。キリスト教会については「キリスト教制度を維持してくださっている」と認める一方、「『法王自体が救世主的な存在ではない』ことは間違いありません」と、その限界についても触れている。

どうやら現在のカトリック教会の教えは、イエス・キリストの考えとは、ずれがあるようだ。もちろん、むやみな同性婚は人口の減少を招き、国の滅亡にもつながりかねない。また、中絶も、この世に生まれようとしている魂の人生計画を狂わせることになるため、手放しに認めて良いわけではない。しかし、人々を苦しみから救うという宗教本来の使命を考えれば、カトリック教会はアンケート結果を真摯に受け止めるとともに、霊界からのイエス・キリストのメッセージにも、耳を傾けるべきだろう。(晴)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『イエス・キリストに聞く「同性婚問題」』 大川隆法著

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幸福の科学出版 『比較宗教学から観た「幸福の科学」学・入門』 大川隆法著

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