両陛下パラオご訪問へ 日本人は親日国からの感謝の念いを受け止めよ
2014.06.05
戦後70年の節目に当たる来年、天皇、皇后両陛下が戦没者慰霊のため、大東亜戦争で熾烈な戦いの舞台となったパラオなど太平洋諸島の国々を訪れる希望を示され、宮内庁が両陛下の訪問について検討を進めていることが分かった。3日付産経新聞が報じた。
パラオは、マーシャル諸島やミクロネシア連邦とともに大東亜戦争の舞台となり、これら3つの国では、日本軍だけでも4万6000人余りの方々が犠牲になった。両陛下は、戦後60年にあたる2005年、天皇陛下の強い希望で太平洋の激戦地サイパン島をご訪問された。当時もパラオなどへのご訪問は検討されたが、移動手段や警備などの問題から実現しなかった。だが、両陛下は長年、国内や海外で尊い命を落とした戦没者への慰霊のお気持ちを強く持ち続けておられる。パラオへのご訪問もその現れと見られる。
パラオ(正式名称=パラオ共和国)は、人口約2万人の、大小約200を超える島々からなる国で、大半は無人島である。第一次世界大戦でドイツが敗れた後、パリ講和会議により、パラオは日本によって約30年間統治されることとなった。
30年もの間、日本の「統治領」であったパラオの人々は、日本人を恨んでいるのだろうか?
実は、現在のパラオ人は口をそろえて「日本の統治時代が一番良かった」と述懐する。パラオは日本に好意的な「親日国」なのだ。歴史上パラオは、スペイン、ドイツ、アメリカなど、日本以外の国にも幾多の支配を受けてきた。そんな歴史の中でパラオが親日国となったのは、日本統治の際、日本人がパラオ人を熱心に教育し、ほとんど進行していなかった学校、病院、道路などの各種インフラ整備を行い、住環境整備も行ったという背景がある。日本が行った一連の施策は、パラオに「空前の経済発展」をもたらし、当時の人口は2万人から5万人へと激増した。
大東亜戦争末期にはパラオも日米の戦場となったが、日頃から日本人の「誠実さ」や「勤勉さ」に触れてきていたパラオ人の中には、「日本と共に戦う」と志願する者まで現れるほど信頼関係が構築された。
パラオのような「親日国」は他にもある。台湾では、日本統治時代の経済効果によって、中国統治時代より国民生活の質が格段に上がった。またインドでは、インパールやビルマで英国軍と戦った勇敢な日本軍に対して、「我が国の独立のために多大な犠牲を払ってくれた」という感謝の思いがある。
私たちは、このような「親日国」の日本に対する感謝の思いを忘れてしまっている。日本人の多くは、学校の授業を通して戦前・戦中の歴史を学び、「日本はアジア諸国を侵略し、人々を苦しめた」と素直に受け入れることが、あたかも道徳的であるかのように考えてきた。
従軍慰安婦問題などで日本と関係が冷え込んでいる韓国でも、日本が多額の国費を投じ、鉄道、道路、上下水道、電気、病院、学校、工場など、最新鋭のインフラ整備を行い、近代教育制度や医療制度を導入し、朝鮮半島の近代化に大きく貢献した。
このように、日本は欧米の植民地政策に抵抗し、アジア開放と発展のために戦った誇り高い国家である。これまで作られてきた戦後の歴史観は、アメリカが「占領政策」として作ったものだ。「河野談話」や「村山談話」も事実とは異なり、日本政府の政治的意図で出されてきた。来年、戦後70年という節目を迎えるにあたり、日本は歴史認識について、今一度考えるべき時が来ている。
(HS政経塾 松澤 力)
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2013年6月23日付本欄 【自虐史観を吹き飛ばす言葉(4)】パラオの国旗は「月の丸」
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2014年3月25日付本欄 「河野談話」見直しを否定する政府 「検証」と「新談話」は本来セットで考えるべき
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