中1生がいじめ自殺か 外部の目を入れるシステムが必要
2012.09.08
札幌市白石区の中学1年の男子生徒が5日朝、マンションから飛び降りて死亡。生徒手帳には、「いじめられていて死にたい」という言葉が残されていた。市教育委員会は6日、全校アンケートで、いじめを疑わせる内容の回答はなかったと発表した。
いじめ問題については、本誌・本欄でも何度も取り上げてきたが、学校現場は外部の目が届きにくく、非常に閉鎖的である。今回、学校側は生徒約600人に対する全校アンケートを「記名式」で行っているが、それでは生徒の本音を聞き出すことは難しい。
遺族からの要請もあり、市教委は自殺の原因について、今後も、外部の有識者を加えて調査検討委員会を設けるほか、聞き取り調査に協力するという北海道警察からの打診に前向きな姿勢を示しているというが、積極的な取り組みが期待される。
同じ北海道の滝川市で、2006年、いじめを苦に小学校6年の女児が自殺。学校や教育委員会は自殺の原因は特定できないとした。だが、遺族が遺書を公開するなどして、マスコミが大きく報じたことで、全国から抗議が殺到。その後、ようやく学校側はいじめによる自殺を認めた。逆に言えば、マスコミが騒いで全国的な注目を浴びなければ、学校・教委側はいじめの実態を隠蔽し続けた可能性がある。
こうした中、大川隆法・幸福の科学総裁は07年、「いじめ処罰法(原案)」を提言。加害児童の退学や転校、出席停止などの処罰に加え、教員や学校側、教育委員会の隠蔽などを厳正に処分するなどの8条が並ぶ(下記、関連記事を参照)。
今年7月に大きく報じられた大津のいじめ自殺事件以降、いじめの被害者が警察などの外部機関に相談し、事件が明るみに出るケースが増えている。しかし、まだ学校のいじめ隠蔽体質は改められていない。今後、学校現場のいじめをなくし、子供たちが安心して勉強できる環境を整えていくためには、法整備なども含め、教育現場に外部の目を入れるシステムをつくっていくことが必要である。(晴)
【関連記事】
2007年3月号記事 教室に正義を!(4) 『いじめ処罰法』(原案)─大川隆法案─
http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=1024
2012年10月号記事 【番外編】いじめは必ず解決できる
http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=4752
【関連書籍】
幸福の科学出版ホームページ『教育の法』大川隆法著
「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
「ザ・リバティWeb」協賛金のご案内
YouTubeチャンネル「未来編集」最新動画