「生涯現役」 75歳まで働ける社会こそ日本の目指す道
2012.08.18
少子高齢化や年金問題で何かと風当たりの強い高齢世代だが、「働ける限り働きたい」人が4割近くいる一方で、75歳以上の就労率はたった8%に過ぎないという。17日付日本経済新聞が報じている。
2012年度の社会保障給付費の予算は過去最高の110兆円。その7割は高齢者の年金などに充てられており、社会保障費は今後も膨らみ続ける見込み。しかし政府は選挙を意識して、高齢者の票欲しさのために高齢者負担を上げようとしない。例としては、70~74歳の方の医療費の自己負担率は法律では2割負担になっているが、現行の1割を引き上げられていない。
6月に公表された高齢社会白書によると、現役世代と高齢者の比率は現在2.6(2010年)だが、2060年ごろには1.2となる。この状態を改善するには、高齢者が「支える側」にまわることが必要だ。
同白書を見ていくと、60代後半の就業率は現在4割弱だ。定年を70歳にしても、現役世代と高齢者の比率は2060年に1.4になる程度であり、定年を75歳まで引き上げてやっと、比率は2.2まで改善する。現在60歳の方を対象にしたアンケートでも、半数近くが「75歳以降まで働きたい」や「働ける限り働きたい」と答えている。
幸福実現党では75歳定年制社会を提案している。具体的には、高齢者が使いやすいパソコンなどオフィス環境を整える開発に投資する。また、働き続けられる業種、ビジネスを後押しし、更なる雇用拡大に努めるという。
また、『もしドラッカーが日本の総理ならどうするか?』(大川隆法著)でドラッカー霊は、年金制度を立て直すためには、「『自然死する年齢マイナス五歳』ぐらいまでは働ける社会をつくらないと駄目なんですよ」「体力が落ちたり、視力が落ちたり、聴力が落ちたりして、若者のように普通に働くことができなくなっても、それでも働けるような、援助というか、補助ができるような機械をつくり、長く働けるような社会にシフトしていく」「在宅でもできる仕事をつくっていくことに、もっと力を入れなければいけない」と語っている。
「支える側」になりたい高齢者の意思を尊重し、日本が社会保障費の増大で破綻せず、さらなる発展を遂げるためにも、高齢者が働ける環境づくりが急務だ。(居)
【関連書籍】
幸福の科学出版ホームページ『もしドラッカーが日本の総理ならどうするか?』 大川隆法著
http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=46
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