もしも美女総理が登場し、ドジョウ総理とは逆の政策を実践したら?

2012.07.18

消費税増税法案が参院で審議されているが、不況下における増税が実現すれば、世界恐慌の只中で緊縮財政を強行し昭和大恐慌を引き起こした戦前の濱口内閣と同じく、野田内閣は後世に悪名を遺すことになるだろう。今、必要なのは昭和恐慌を退治した「ダルマ蔵相」高橋是清の政策ではないか。

是清は1931年に蔵相就任後、濱口・若槻両内閣の緊縮財政を転換、積極的な国債発行と日銀の国債引き受け、公共事業や軍事費の拡大で、日本の生産を呼び戻した。日本史上最も優れた大蔵大臣だといわれている。この是清が登場する小説『コレキヨの恋文』(三橋貴明・小学館)が今年4月に刊行されて以来、最近も東京都の広報7月号で取り上げられるなど話題になっている。

主人公は「霧島さくら子」という30代の美女。民主党政権崩壊後の近未来に登場する「第97代内閣総理大臣」にして「日本初の女性首相」だ。さくら子は内閣発足祝賀会の夜、官邸敷地内のベンチで謎の老人と出会う。その老人こそ、タイムスリップ的現象によって出現した高橋是清だった。是清との会話を通して、さくら子はデフレ期に増税や公共事業削減といったデフレ促進策を行うことに疑問を抱く。さくら子は増税をやめ、財政出動を行い、経済成長路線を目指すことにした。日銀法を改正し、国会が日銀総裁を罷免できるようにしたさくら子は、4パーセントのインフレターゲットを定め、自らテレビ出演して日本国民が「成長」を意識して毎日を送るよう激励する。その結果、日本経済は実質GDP成長率で5パーセントを上回る躍進を遂げ、税収も増加した。そのため、「第二次連合艦隊」と批判されるほどにまで海上自衛隊の規模を充実させ、中国の野心を封じ込めることにも成功する。日本が抱える大問題は解決してしまうのだ。

亡国の増税路線に邁進する野田首相を見ると、「私は日本を二流国家にしない!」と力強く語る霧島さくら子首相のいる架空の日本がうらやましくなる。そろそろ日本にも、美しく潔い「女性の総理大臣」が必要とされる時期が来ているのかもしれない。(賀)

【関連記事】

2011年3月18日付本欄  亀井氏が復興国債の日銀引き受けを提案、実現すれば「平成の高橋是清」だ。

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=1575

2011年2月18日記事 増税論者に聞かせたい高橋是清の景気回復論【動画】

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=1328


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