橋下大阪市長が火力発電所を視察 イラン危機で「脱原発」は的外れ
2012.01.13
橋下徹・大阪市長は12日、松井一郎大阪府知事とともに、一昨年4月に稼働した液化天然ガスを燃料にしている関西電力堺港発電所を視察。昨年11月の市長選で「脱原発依存」を掲げた橋下市長は、原発に代わるものとして期待を寄せている。
関西電力管内では、福井県内にある原発全11基のうち、定期検査を含めて昨年末までにすでに10基が停止しており、最後の1基である高浜原発3号機も、2月20日に停止する。
一方で、イランの核開発疑惑に対して欧米諸国がイランからの原油の禁輸など制裁強化に動くなか、世界の原油の3割が通過するホルムズ海峡をイランが封鎖する構えを見せている。イランからの日本の輸入量は全体の約1割。海峡封鎖以前に、アメリカはイランからの原油輸入の大幅削減を求めており、日本政府は国内の石油業界と調整を進めている。
イラン危機は、シーレーン(海上交通路)で運ばれてくる化石燃料はストップする危険があるということをはっきり教えてくれている。
橋下市長による大阪府や大阪市の教育改革や行財政改革は見るべき政策が多く、実績もあるが、エネルギー政策については的外れだ。大阪維新の会として国政にも進出するのであれば、「脱原発」は取り下げるべきだろう。〈宮〉
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