素粒子ニュートリノ、再実験でもやはり「超光速」

2011.11.20

現代物理学に衝撃を与えた、光速超えの素粒子ニュートリノ。その再実験が行われた。時事通信などによると、9月下旬に、素粒子ニュートリノが超光速で進むという、アインシュタインの相対性理論に修正を迫る実験結果が出たが、再度、精度を高めた再実験をしたところ、やはり同じ結果が出たと、日欧国際共同研究「OPERA実験」が発表した。

再実験では、スイス・ジュネーブ郊外にある欧州合同原子核研究機関(CDRN)から約730km離れたイタリア・グランサッソ国立研究所の地下研究所へ飛ばすニュートリノのビームの長さを前回の3000分の1以下に短くし、より正確に速度を測定できるようにした。その結果、今回も、ニュートリノは光より57.8ナノ秒(ナノは10億分の1)早く到達。9月に発表した結果(60.7ナノ秒早い)となり、ほぼ同じ。

同グループの小松雅宏名古屋大准教授は、「最初の結果に寄せられた疑問点は再実験でクリアできた。残っているのは時計の同期や遅延測定の部分だが、GPS(全地球測位システム)を使わない方法でより精度のよいものもあり、検証方法を検討している」と語る。100年以上不動の地位を守り続けた現代物理学が崩れるかどうかの瀬戸際なだけに、慎重に慎重を重ねた実験をさらに要請されていることがうかがえる。それだけ現代物理学が簡単に相対性理論を捨てることができないさまざまな諸事情があるのだろう。

だが、もう待ったなしで、時代は大きく変わろうとしている。光速を超える速度とは何か? その研究こそが新時代の幕開けとなる。時代はもう待ってはくれない。(ア)

【関連ニュース】本誌「ザ・リバティ」2011年12月号 「ニュース・ダイジェスト」

「光速」を超える速度の発見に現代物理学が衝撃

2011年09月23日付本欄 「光速」を超える速度が発見か?

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=2907

2011年09月24日付本欄 タイムトラベルやワープに期待 光速を超えるニュートリノ【続報】

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=2910


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