脱原発 菅首相の「個人の考え」で国が滅ぶ

2011.07.16

菅首相は15日の閣僚懇談会で、13日に表明した「脱原発宣言」について、「私個人の考え」と説明し、政府方針ではないという認識を示した。

この日の懇談会では、閣僚からの批判が相次ぎ、中野寛成・国家公安委員長は、「閣僚は話を聞いたことがない。真意について説明していただきたい」と批判。菅首相は「このあたりで国民に方向性と自分自身の決意を述べておく時期ではないかと考えた」と述べて、「個人の考え」だったと釈明した。

閣議後にも、与謝野経済財政相が「石油や天然ガスは(国際的に)取り合いになり、値段も高騰するし、安定供給にも懸念が出てくる。それでもいいという覚悟を決めるのか」(15日付読売新聞夕刊)と反対論を主張した。

「内閣不一致」どころではない菅政権の崩壊ぶりが顕在化したわけだ。

政治家に求められるリーダーシップとは、国民の生命・財産・安全を守ることであり、既存の秩序をことごとく否定し、破壊していく市民活動家のような野党的な精神ではない。菅首相の「個人の考え」で、国家を破壊されてはたまらない。(格)


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