中国の空母保有計画は着実に進められている
2011.07.07
1日の中国共産党創設90周年に試験航行すると見られていた中国空母「ワリヤーグ」が、遅れていた試験航行を8月に行う見通しとなった。6日付各紙が報じている。
中国は2020年までに空母4隻(うち2隻は原子力空母)を持つ計画も報じられており、完成すればワリヤーグはその第1番艦となる。中国の空母について「張子の虎」と軽視する声も多いが、中国は長期的かつ着実に空母保有計画の具体化を進めている。
中国軍事専門家の平松茂雄氏によると、中国は80年代半ばに「国防発展戦略」という軍事戦略を作成し、下記の方針を打ち出しているという(09年2月4日付産経新聞)。
- 2000年までに各種艦艇の研究開発・建造と人材を育成。
- 2020年までにヘリコプター搭載中型水上艦艇を指揮・支援戦力とする。
- 2050年までに航空母艦を核として、対空・対水上艦艇、対潜水艦作戦能力を持つ水上艦艇と潜水艦を配備した機動艦隊を保有する。
実際、サーチナニュースによると、中国軍事委員会は1987年から広州艦艇学院で「パイロット・艦長クラス」を開講し、20年以上にわたって空母を操縦する人材の選考と育成を続け、空母の実戦配備に備えている。
中国の脅威を過大視する必要はないが、日本も計画的に着実に準備を進めておかなければならない。(吉)
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