「プラハの春 不屈のラジオ報道」 ─ ザ・リバティ Pick Up Movie
2025.11.27
© Dawson films, Wandal production, č esky rozhlas, č eska televize, RTVS - Rozhlas a televizia Slovenska, Barrandov Studio, innogy
2026年1月号記事
Movie
編集部がオススメする「今こそ観たい」映像作品。
「プラハの春 不屈のラジオ報道」
12月12日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか 全国公開
自由と真実を求める圧倒的熱量
- 【スタッフ】
- 監督・脚本:イジー・マードル
- 【キャスト】
- 出演:ヴォイチェフ・ヴォドホツキー、スタニスラフ・マイエル、タチアナ・パウホーフォヴァー、オンドレイ・ストゥプカ
- 【配給等】
- 配給:アット エンタテインメント
- 【公開日】
- 2025年12月12日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか 全国公開


© Dawson films, Wandal production, č esky rozhlas, č eska televize, RTVS - Rozhlas a televizia Slovenska, Barrandov Studio, innogy
レビュー
ソ連共産党の影響下にあったチェコスロバキア。政府による検閲や情報の捏造が行われるなか、ミラン・ヴァイナー部長率いる国営ラジオ局の国際報道部は、それらに屈することなく真実を報道し、民主的な考え方をもたらそうと闘っていた。
一方、亡き両親に代わって弟を世話していた通信技師の青年トマーシュは、上司の命令によって中央通信局から報道部へ転属となる。だがそれは、学生の反政府運動に参加する弟を見逃す代わりに、ヴァイナーと報道部を監視する国家保安部(StB)に協力させるためだった。政治に無関心だったトマーシュは、やがてヴァイナーたちの真実に対する真摯な姿を目の当たりにし、弟の安全と良心の呵責に葛藤していく。
1968年、ついに「プラハの春」が訪れ、検閲の廃止と言論の自由に国民は歓喜。だが、トマーシュは中央通信局に呼ばれ、驚くべき内容を放送するよう命じられる……。
実話を元に、当時の複雑な社会状況を政治サスペンス風に描き出した本作は、チェコで国内映画歴代2位の大ヒットを記録し、国内最高映画賞16冠を受賞。アカデミー賞国際長編映画部門の最終15作品に選出された。真に守るべきものに揺れるトマーシュ、ラジオ局を制圧するソ連の軍事侵攻、回線技術を駆使し、真実の報道で市民を励まし続けるラジオ局員。見事に融合した当時のアーカイブ映像とも相まり、自由と真実を求める人々の熱量が胸に迫る。


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ザ・リバティWeb シネマレビュー
「プラハの春 不屈のラジオ報道」
(星4つ。満点は5つ)
「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
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