テーマパーク:その魅力の謎に迫る (第2回)
2025.10.26
《本記事のポイント》
- 興味深いアンケート結果
- なぜ再来園したくなるのか
- そこにある経営のヒント
前回は、非日常的な環境演出こそが、テーマパークが持つ魅力の本質の1つだというお話をしました。今回はそれを裏付ける興味深い調査データをもとに、このテーマを深掘りしてまいります。
アンケート結果から分かること
昨年7月23日に、LINEリサーチの調査メディア「メディアリサーチ」が行った、10代から60代までの約5000人を対象としたアンケート結果が公表されています。
その調査結果を見ると、まず日本全国で人気のあるテーマパークランキングのベスト3は、第1位は「東京ディズニーランド」、第2位は「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」、第3位は「東京ディズニーシー」となっています。
そして、全国を8つのブロック別に見てみると、それぞれの地域で、地元住民に愛されているテーマパークがあります。
北海道地域の第2位は、豊富な60以上のアトラクションが揃う「ルツスリゾート遊園地」、東北地域では、第3位が仙台市にある30以上のアトラクションがある「八木山ベニーランド」、九州地域では、第2位がオランダの街並みを忠実に模した「ハウステンボス」と、地元の人から見れば、さもありなんと思える地域特性による違いが出ていてなかなか面白い結果になっています。
来園動機は何か
その上で、全体第1位の「東京ディズニーランドが好きな理由」という設問に対しては、今回の連続テーマを裏付けるアンケート結果が出ています。
以下は、来園したい5つの理由です。
- 1番目「一日中過ごせる・楽しめる」
- 2番目「非日常の感じや雰囲気を味わえる」
- 3番目「世界観や雰囲気が好き」
- 4番目「アトラクション(乗り物)が充実」
- 5番目「家族と楽しめる」
言われてみれば、リピーター(再来園者)にとっては当たり前で、そうだろうと多くの人も思える回答ではないか、と思います。よく見てみると、ここにある東京ディズニーランドが好きな理由は、見事に相互に関連しています。1つひとつ見ていきましょう。
規模のメリット
まず、一番初めに出てくる「一日中過ごせる・楽しめる」という理由ですが、これは大型テーマパークの特徴として言われるものの1つです。多くの来園者が一日中滞在していられる一定規模以上の環境が整っているということであり、これは「規模のメリット」と呼ばれています。
1日では回り切れないほどの複数のアトラクションやレストラン、ショップ等のコンテンツがぎっしり詰まっていて、パレード等も実施されるので、来園者には自らの好みに合わせて、いろいろな巡ることができる選択肢があり、開演時間から閉園時間まで、飽きずに最後までしっかりと楽しめる状態があるということになります。この園内の周遊性を高めて、滞留時間を長くする工夫は大切です。
実は、ここにテーマパーク産業に止まらない、あらゆるビジネスに応用できる経営成功のヒントが隠れていると言えます。
では、次回ではさらに2番目以降の理由について、深掘りしてまいりたいと思います。
(吉崎富士夫)
【関連書籍】
『成功をつかむ発想法』
大川隆法著 幸福の科学出版
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