QRコード併用の教科書で教育現場のデジタル化が進む しかし教師の学徳や情熱は伝わらない
2024.03.23
《ニュース》
文部科学省は22日に2025年度から使われる中学校教科書の検定結果を発表しました。政府が掲げる「GIGAスクール構想」で1人1台のデジタル端末配布が進んでいることを受けて、教科書のQRコードを読み込むことで利用できる「デジタル教科書」が急増しました。
《詳細》
2019年に文科省が打ち出した「GIGAスクール構想」は「1人1台端末は令和の学びの『スタンダード』」をスローガンとしています。この構想に基づいて2021年度には小中学校で1人につき1台の学習端末の配置がほとんど完了しました。2024年度内には高校での完全導入を目指しています。
朝日新聞社の調べ(23日付)によると、4年前の中学校教科書の検定に比べて、約4倍近く「デジタル教材」が増えたといいます。「デジタル教材」にはQRコードが載っており、機器を使って読み込むことで、動画や英語音声の視聴などができるようになっています。
現場の教員からは「『教科書を読んでおいて』と言っても誰も読まないが、動画だと多くが観てくる。動画に親しんだ世代でもあり、取っつきやすい」といった肯定的な意見がありました。その一方で、「コンテンツに頼りすぎると、生徒が自分で表現を考える力も応用力もつかず、教員の指導力も上がらない」と疑問視する声も上がっています。
《どう見るか》
「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
「ザ・リバティWeb」協賛金のご案内
YouTubeチャンネル「未来編集」最新動画