米主要紙WSJが「複数回のワクチンを接種した人は、オミクロン派生型に感染しやすい」と報道 ワクチン問題の現実に目を向け、政策の転換が必要
2023.01.05
画像:spatuletail / Shutterstock.com
《ニュース》
現在、北米を中心に流行している新型コロナウィルスのオミクロン株の派生型「XBB」は、ワクチンを繰り返し接種した人に感染しやすいと、米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」が1日に報じました。
《詳細》
XBBに関しては、「過去の感染やワクチンなどで獲得された抗体を回避する」ことや、「繰り返しワクチンを接種した人が感染しやすくなっている」ことを示すデータが続々と明らかになってきています。
医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」「セル」などでは、ワクチン接種で生成される抗体は、XBBに対応するものではなく、オリジナルの武漢型のものばかりだったと示すデータが公開されています。
特に、12月に「セル」に掲載された研究では、ワクチンを4回接種した人について、オリジナルの武漢株の抗体が、XBB対応のものと比べて145倍多いことが判明。武漢型とBA.5型を標的とする二価ワクチンの接種は、XBBに対する抗体をほとんど増加させませんでした。
WSJの論説委員であるアリシア・フェンリー氏は、こうしたデータが明らかになっている中で、専門家が「ブースター接種は感染予防につながる」とする主張は、「偽情報」だとしています。
また、臨床から医療・創薬の研究を行う医療センター「クリーブランド・クリニック」の追跡調査では、より多くのワクチン接種を受けると、感染リスクが高かったことも分かっています。例えば3回以上受けた人は、ワクチン未接種の人の3.4倍、2回受けた人は2.6倍、コロナの感染率が高かったことが明らかになっています。
調査を担当した研究者は、「ワクチンの接種回数が多いほど、コロナの感染リスクが高いと示す研究は今回だけではありません。ワクチン接種による予防について、私たちはまだ多くのことを検証している段階で、ワクチンの有効性に加えて、複数回のワクチンを投与することが、一般的に考えられている有益な効果をもたらしていない可能性も検証することは重要です」と指摘しました。
《どう見るか》
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