米共和党予備選で"変節"したチェイニー議員が敗北 勝利したヘイグマン氏は政府の規制と戦ってきた保守派弁護士

2022.08.17

真ん中がチェイニー氏(2019年時点)。画像:Jerome460 / Shutterstock.com

《ニュース》

現職の共和党下院議員リズ・チェイニー氏が、11月の米中間選挙を戦う候補者を決める西部ワイオミング州の予備選で、新人のハリエット・ヘイグマン氏に敗れました。

16日(現地時間)に投開票が行われ、チェイニー氏が同日、敗北宣言を行いました。米メディア各社が大きく報じています。

《詳細》

チェイニー氏は昨年1月6日の連邦議会議事堂事件を巡ってトランプ前大統領の弾劾決議に賛成票を投じ、同事件の調査委員会では副委員長を務めてきた、"反トランプ派"の急先鋒です。

チェイニー氏の姿勢に対して身内の共和党支持者からは、連邦政府に州民の意見を届ける代表者としての仕事よりも、反トランプを命題とする政局を優先させていると批判する声が上がっていました。

また、チェイニー氏は2013年から同性婚に反対の立場を示してきましたが、昨年のテレビインタビューで自身の判断は「間違っていた」と語り、軍人に対する新型コロナウィルスのワクチン接種義務化にも賛成しています。こうしたチェイニー氏の立場に、「保守ではない」と指摘する声もありました。

そうした中、トランプ氏が推薦する弁護士のヘイグマン氏がチェイニー氏に挑戦した構図です。ヘイグマン氏は保守派の弁護士として長年、地元のエネルギー産業を守るため、政府による規制と戦ってきた人物です。

7月時点の世論調査で、52%がヘイグマン氏に投票すると答えたのに対し、チェイニー氏を選んだのは30%でした。劣勢を強いられたチェイニー氏は、ブッシュ政権で副大統領を務めた父親の、故ディック・チェイニー氏を広告に起用したり、民主党支持者に向けて自身への投票を呼び掛けたりするなど(登録政党を共和党に変更する必要がある)、なりふり構わない選挙戦を繰り広げましたが、挽回には至りませんでした。

《どう見るか》

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タグ: 予備選  リズ・チェイニー  ハリエット・ヘイグマン  共和党  保守  トランプ前大統領  ワクチン 

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