選挙も近づいたし… レジ袋有料化の愚かさについて考えよう

2022.06.29

2022年8月号記事

選挙も近づいたし…

レジ袋有料化の愚かさについて考えよう

実はまったく環境保護に結びつかない、レジ袋有料化の問題点に迫った。

レジ袋有料化からおよそ2年。コンビニやスーパーなどでは、レジ袋を辞退してエコバッグなどを使うのが定番化しつつある。

環境問題を理由に国民をしぶしぶ納得させたが、実は有料化は、CO2の削減や石油資源の消費抑制、海洋ゴミの減少にはほとんど繋がっていないのだ。

逃げるな! 小泉前環境相

有料化の「顔」といえば、小泉進次郎前環境相だ。しかし小泉氏は2021年9月、出演したネット番組で「レジ袋有料化を決めたのは僕ではない」「私が大臣になる前に経産大臣、環境大臣で決めたこと」と語っている。

確かに18年10月、小泉氏の前任である原田義昭氏が環境大臣就任挨拶で「レジ袋有料化検討」を発表。その後も具体的に推進し、19年5月31日、政府はレジ袋の有料化を含む使い捨てプラスチックの資源循環戦略を決定。小泉氏が環境大臣に就任したのは同年の9月だ。

しかし小泉氏は好感度アップ狙いか、いかにも自分が取り組んできたとばかりに有料化を喧伝していた。「決めたのは僕ではない」という言い訳は通らない。

わずか0.3%のために…

レジ袋などプラスチック製品の削減が叫ばれる主な理由は、海洋流出ゴミ問題やCO2排出などだ。日本は確かにプラスチック生産量では世界有数だが、プラ廃棄量の中でレジ袋は全体のおよそ2%以下とされる。さらに、企業などによるプラゴミ削減やリサイクルも進められている。

問題の海洋流出ゴミは、世界1位が中国で132~353万トン。日本は2~6万トンと世界30位に過ぎない(*1)。さらに容積ベースでは、ポリ袋は日本の漂着プラゴミ中の0.3%(下図)。

なお、CO2排出量1位も中国で29.5%、2位はアメリカの14.1%。日本は3.2%で5位だが、1、2位とは比べ物にならない少なさだ(*2)。

(*1)環境省「プラスチックを取り巻く国内外の状況<第4回資料集>」
(*2)EDMC/エネルギー・経済統計要覧2022年版


ポリ袋は漂着プラゴミのわずか0.3%!

出典:環境省「プラスチックを取り巻く国内外の状況<第4回資料集>」内 「漂着ごみ(プラスチック類のみ)の種類別割合(2016年)」を基に編集部作成

 

次ページからのポイント

実はエコなレジ袋

結局、プラ袋の消費量は変わらず

幸福実現党 政調会長代理 小川 佳世子氏インタビュー

 

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タグ: レジ袋  エコバッグ  共産主義  万引き  小泉進次郎  プラスチック  有料化  漂着プラゴミ  2022年8月号記事  小川佳世子 

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