鳩山前首相、原発事故で得意の謝罪外交

2011.05.07

民主党の鳩山由紀夫前首相は5日、中国の次期最高指導者、習近平国家副主席と北京市内の釣魚台迎賓館で会談した。

習副主席は、福島第一原発事故について「放射能汚染の正確な情報を教えてほしい。事故を一刻も早く収束してもらいたい」と要請した。これに対して鳩山氏は、「いまだ放射能汚染が止まっていない。空と海が毎日、汚染されてしまっていることを申し訳なく思っている」と謝罪した。

また、習氏は日本産食品の輸入規制について「日本政府が本当に安全で大丈夫だと保証してほしい」と述べたという。

だが、中国では2010年5月以降3件の原発の放射能漏れ事故が報告されているが、公表されたのはいずれも発生から2週間以上経ってからであり、そのほかにも原発事故がしばしば隠蔽されていると言われている。さらに、03年春に新型肺炎(SARS)が蔓延したときには、感染者数や感染ルートを隠蔽し、世界的に感染を拡大させたのは、ほかならぬ中国ではないか。

それに、乳児6人を死亡させた有害物質メラミン入りの粉ミルクや、集団食中毒が発生した薬物汚染の豚肉より、福島県産の農産物のほうが比べ物にならないくらい「安全で大丈夫」だ。「保証してほしい」と言われるなら、はっきりとそう言ってはどうか。(吉)

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