「ドーナツキング」 - リバティWeb シネマレビュー
2021.10.28
© 2020-TDK Documentary, LLC. All Rights Reserved.
2021年12月号記事
Movie
ドーナツキング
元難民が叶えたアメリカン・ドリーム
- 【スタッフ】
- 監督:アリス・グー
- 【キャスト】
- 出演:テッド・ノイ、クリスティ、チェト・ノイ、サヴィ・ノイ、メイリー・タオほか
- 【配給等】
- 配給:ツイン
- 【公開日】
- 2021年11月12日より新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
© 2020-TDK Documentary, LLC. All Rights Reserved.
【レビュー】
アメリカ・カリフォルニア州の個人経営ドーナツ店の90%以上は、カンボジア系アメリカ人が経営している。さらにどの店のルーツも、全米の"ドーナツ王"と呼ばれるテッド・ノイに行き着くという。
テッドは1975年、ポル・ポト政権から逃れ、一家でアメリカに亡命。生きるために必死に働く中で、甘い匂いに誘われて食べた1個のドーナツに魅了され、大手ドーナツチェーンで働き始める。
やがて支店を任されたテッドは、掛け持ちで自身のドーナツ店「クリスティ」もオープン。妻や子供たちと懸命に働くうちに、繁盛店となる。同じく亡命した多くのカンボジア難民を雇い、ドーナツ製造のノウハウを教えると、系列店は増え続け、資産は2000万ドル(約22億円)に到達。91年には当時のジョージ・H・W・ブッシュ大統領からその功績を表彰されるなど、アメリカン・ドリームを叶えたテッドだったが──。
テッドの波乱万丈と人助けの人生を追うと同時に、難民を受け入れ、平等にチャンスを与える、アメリカという国の懐の深さも伝える本作。ビジネスのヒントや多民族・資本主義国家の発展・繁栄の本質が、ドーナツの穴から見えてくる。
ザ・リバティWeb シネマレビュー
「ドーナツキング」
(星4つ。満点は5つ)
「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
「ザ・リバティWeb」協賛金のご案内
YouTubeチャンネル「未来編集」最新動画