カルト新聞の藤倉被告に有罪判決 「取材の自由も他人の権利を侵害することは許されない」

2018年に、宗教施設に無断で侵入し、建造物侵入の罪に問われていた男に、東京地裁は15日、罰金10万円、執行猶予2年(求刑・罰金10万円)の有罪判決を言い渡した。

判決を受けたのは、東京都葛飾区のフリーライター、藤倉善郎被告。

判決によると、藤倉被告は2018年1月、東京都荒川区にある幸福の科学の教団施設「初転法輪記念館」に侵入した。判決は、「取材の自由も他人の権利を侵害することは許されない」「宗教施設の平穏も尊重する必要がある」「(教団の)管理権が(取材の自由に)劣後するものとは言えない」などとした。

判決を受け、幸福の科学広報局は、次のように指摘する。

「自由には責任が伴います。取材と称すれば何でも許されるわけではありません。当教団より何度も立ち入り禁止通告したにもかかわらず、教団施設への不法侵入を繰り返す被告人の行為は、神聖なる宗教施設の平穏を妨害するものです。被告人には、判決を真摯に受け止め、二度と不法侵入や教団施設の平穏を乱す行為をしないことを求めます」

「刑事被告人」の身でありながら、執拗に教団施設に侵入

藤倉被告は、ブログ「やや日刊カルト新聞」を運営している人物。これまでにも、同教団の複数の施設に侵入を繰り返してきた。

教団側は2012年11月に口頭で「施設及び行事への立ち入りを禁止する」旨を伝達するとともに、15年以降、その旨の内容証明を複数回送る等していたが、藤倉被告は、その後も侵入行為や無断撮影を繰り返していた。

例えば、19年9月には、千葉県長生村にある、1000人近くの学生が通う幸福の科学が運営する高等宗教研究機関「ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ(HSU)」長生キャンパスに無断で侵入したとして、建造物侵入の疑いで千葉地検に書類送検されている(その後、起訴猶予)。

この時、HSU側から通報を受けた千葉県警茂原署に任意同行を求められた藤倉被告は、パトカーに先導され、同署にたどり着く様子を車の中からネットで生中継するなどして、愉快犯的な心理をのぞかせた。

また、藤倉被告は2017年ごろから同教団の宗教施設に異様な風体で繰り返し、何度も複数人で押しかけ、警備の職員らとのやり取りを、自らのブログ等に何度も写真付きで掲載したりするなど、マッチポンプの嫌がらせを繰り返す、いわば"幸福の科学ストーカー"である。

2019年9月、教団施設前で違法デモを行う藤倉被告(右)。

これまでに再三、教団施設や行事への立ち入りを禁じる旨を口頭や文書で繰り返し通知されていた事実を考えると、今回、有罪となった行為が極めて悪質であったことは火を見るよりも明らかである。

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2019年9月28日付本欄 刑事被告人のカルト新聞・藤倉善郎氏らが、都内で宗教行事を妨害する違法デモ

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2019年9月21日付本欄 東京に続き千葉でも建造物侵入で書類送検 カルト新聞の藤倉善郎容疑者

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2018年3月24日付本欄 カルト新聞の藤倉善郎容疑者を書類送検 建造物侵入の疑い

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