中国が全人代で香港の政府から民主派を排除する制度変更 それでも中国と付き合えるか
2021.03.12
写真: cowardlion / Shutterstock.com
《ニュース》
中国の国会に当たる、全国人民代表大会(全人代)が閉幕しました。今回、香港の選挙制度について「愛国者による香港の統治のため、変更が必要」として、中国主導で制度変更を決定しています。
《詳細》
本来、香港の行政制度を変更するには香港の立法会で、3分の2以上の賛成などが必要です。ところが、昨年の国家安全法の制定に続き、全人代が香港に関する決定を行う状況となり、一国二制度はなし崩しとなっています。
香港の行政長官は、各界の代表や議員らでつくる選挙委員会が選びます。変更によって、選挙委員の数を1200人から1500人に増やし、立法会議員の一部も選挙委員会が選ぶことになります。
立法会議員の定数は70人から90人に増やされます。しかし、市民の直接選挙で選ばれる人数は削られ、区議会議員から市民が選ぶ5人の枠についても廃止される案が検討されているとの報道もあります。
また、選挙委員や行政長官、立法会議員の候補者は「資格審査委員会」で審査する仕組みを導入します。事実上、民主派の立候補ができなくなる状況に追い込まれます。
《どう見るか》
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