生物兵器に転用可能な日本の技術が輸出されていた 輸出管理を徹底すべき
2020.04.27
《本記事のポイント》
- 外為法で輸出禁止とされる日本の技術が、中国に輸出されていた
- 中国の狙いは、唯物論国家の強さを見せつけることにある
- 「東芝機械ココム事件」の二の舞になる!?
新型コロナウィルスの全米の感染者が88万人、死者は5万人を超えた。特にニューヨーク州の死者は1.6万人を超え、そのうちニューヨーク市の死者は約5人に1人にのぼる。
そうした中、アメリカで反中世論が「沸点」に到達している。
いつもは冷静沈着な議論を展開する、スタンフォード大学フーバー研究所フェローのマイケル・オースリン氏は、ラジオ番組のインタビューでこう述べた。
「これまで反中の専門家たちの意見は、『冷戦が終わったから次の敵が必要なのだろう』という極端な感情論として退けられてきた。だが、世界で300万人が感染する中、そうした反中世論が正しく受け止められつつある」
アメリカでは、中国が「隠蔽」するコロナの発生源を明らかにするよう、各国政府が協調して圧力をかけるべきだとの見方が広がっている。
広範囲の拡散に必須な技術が中国に輸出された
そうした中で気になる動きが、今年3月11日、日本の警察が逮捕に踏み切ったとある事件だ。
警視庁公安部は、2016年に生物兵器に転用可能な噴霧乾燥装置「スプレードライヤ」を、中国に不正に輸出した外為法違反の容疑で、精密機械製造会社「大川原化工機」の社長、役員、顧問3人を逮捕した。
スプレードライヤの技術は、液体を霧状にして粒子状にする装置で、医薬品や航空機のエンジンのほか、柔軟剤の香気成分の維持に使われている。その一方で、大量破壊兵器への転用が可能な技術でもあるため、外為法により輸出が禁じられている。
しかし、大川原化工機はそれを輸出し、2年前に家宅捜査を受けるも、逮捕には至らなかった。それが、「コロナが生物兵器である可能性」が活発になってきた矢先に、突然逮捕されたのだ。
この技術が恐ろしいのは、コロナの感染防止に必要とされている約2メートルの距離をはるかに超えて、ウィルスを拡散できる点だ。
コロナは、2フィート(約60センチ)で死に絶えるSARSウィルスを改良し、6フィート(約180センチ)まで感染するよう"改良"された可能性がある。その技術があれば、6フィートどころか、上空から散布してもウィルスは死に絶えず、感染力を維持できるとされる。
「東芝機械ココム事件」の二の舞に!?
不正に輸出された事件は、冷戦時代の「東芝機械ココム事件」以上のものになるかもしれない。
この事件は、東芝機械がアメリカと交戦国であったソ連に対し、潜水艦のスクリューの製造に必要な工作機械を不正に輸出していたことが判明したものだ。
同社は、偽りの輸出許可申請書をつくって、海外で組み立て直す契約を締結。輸出を管理する当時の通産省は、それを虚偽であると見抜けなかった。
米軍はソ連の原子力潜水艦から発されるスクリュー音で、潜水艦を探知・追跡していたため、その技術の輸出は同盟国を危険にさらしてしまう。
アメリカ政府は1987年3月、日本も参加していた対共産圏輸出統制委員会(ココム)協定違反として、適切な捜査を求めるよう日本側に要請。事件は外交問題に発展し、米市民が東芝製品を叩き壊すなど、反日感情が高まった。
バチカンとアメリカを揺さぶる目的がある
そもそもニューヨークとイタリアが、他の地域と比べて致死率が高い理由は、簡単には説明がつかない。
「中国が日本の技術などを使い、ドローンなどによってウィルスを散布した結果、欧米で異常に広がった」と見立てることもできる。しかし、なぜ、それらの地域で広がっているのか。
その背景を調査すべく、大川隆法・幸福の科学総裁は、宇宙的生命体「R・A・ゴール」を招霊。救世主の資格を持つR・A・ゴールは、中国の狙いをこう語っている。
「 中国の狙いは、『キリスト教、バチカンへの信仰』を揺さぶることであるし、アメリカの『神の国であるという自覚』を揺さぶることでもあって、唯物論の国が強いということを見せたいのだと思いますが、嘘は、やがて明らかになるでしょう 」(『中国発・新型コロナウィルス 人類への教訓は何か』)
中国は、欧米の宗教を揺さぶり、共産主義を広める目的があったという。
遅きに失した逮捕、背後には中国への「忖度」か
日本の政界は、コロナの発生原因を追究するために中国に圧力をかけないどころか、輸出管理の甘さによって、軍事転用できる技術の対中輸出を許してしまった。だがその上で、中国の顔色をうかがって、逮捕を先延ばした挙句、中国への追及が強まるアメリカに忖度して、逮捕に踏み切った可能性があるのではないか。
中国に配慮して、自国民や同盟国の攻撃に転用できる技術の輸出は、「悪」でしかない。
日本の政界は、アメリカの反中世論が沸点に達している現状を認識した方がいいだろう。中国への忖度で対策が後手に回り、悪を放置する同盟国を、アメリカはいつまでも信頼してくれない。決断力のない国のトップは、中立を選んで滅びる。これが歴史の教訓でもある。
生物兵器の問題は、4月末発売の「ザ・リバティ」2020年6月号で詳述している。合わせてお読みいただきたい。
(長華子)
【関連経典】
大川隆法著 幸福の科学出版
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2018年10月号 米中冷戦5つの戦場 - 貿易戦争から宇宙戦争へ Part.1
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