錬金術の歴史を振り返る-エジプトからアラビア世界へ1─【HSU・志波光晴氏の連載「錬金術について」】
2020.02.06
HSU 未来産業学部プロフェッサー
志波 光晴
プロフィール
(しわ・みつはる)1957年、福岡県生まれ。神奈川大学経済学部経済学科卒業後、プラントメンテナンス会社、非破壊検査装置会社で働く中で理科系の研究者を決意。放送大学教養学部で理科系を学び、東京大学先端科学技術研究センター研究生を経て、同大学工学部より工学博士を取得。同大学先端科学技術研究センター助手、(財)発電設備技術検査協会鶴見試験研究センター研究員、(独)物質・材料研究機構上席研究員を経て、2016年よりHSU未来産業学部プロフェッサー。専門は、材料工学、非破壊検査、信頼性評価。著書に「環境・エネルギー材料ハンドブック」(オーム社)など。
前回の記事( https://the-liberty.com/article/16680/ )は、エジプトの錬金術について、「創造主である神が存在し、魂を創った。物質には魂が宿っていて、それぞれに霊格があり、霊格向上のために物質の姿を変えながら転生輪廻している。錬金術師は、惑星などから流れているエネルギーを物質に宿っている魂に(念力などで誘導して)作用させ、物質の合成・変換・加工などを行っている」と整理しました。
- 1) 創造主である神が「一神教」か「多神教」か
- 2) 世界観として「魂」の存在、「物質と魂」の関係、「転生輪廻」の有無
- 3) 人間と神の関係が「神人合一」か「神人隔絶」か
- 4) 信仰・思考形態が「神秘主義」的か「合理主義」的か
といったように、宗教観、世界観、人間観が異なるところでは、全体像が理解できなくなり、知識や技術が断片化し、その後の錬金術の伝播に影響を与えたのではないかと考えられます。
「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
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