"戦争のタブー"について19歳の大学生が勝岡寛次氏に尋ねた(1)「特攻隊には、無理やり行かされた?」

2016.08.04

終戦の日を控え、本誌編集部はこのほど、東京・渋谷で10~20代の若者100人に、「戦争に関するアンケート」を行いました。すると、「日本が他国から侵略を受けたら、どうする?」という問いに対して、「降伏する」と答えた方が4割、「外国に逃げる」が4割という結果が出ました(詳細は、7月30日発売の本誌9月号に掲載)。

勝岡寛次

プロフィール

(かつおか・かんじ)1957年広島県生まれ。早稲田大学第一文学部卒、同大学大学院博士課程修了。朝日新聞「慰安婦報道」に対する独立検証委員会事務局長。近著に『歴史の急所』(HS政経塾刊)がある。

先の大戦では、多くの若者たちが命を投げ出しましたが、本誌9月号では、19歳の学生2人が靖国神社を訪れ、そこで感じた疑問を、明星大学戦後教育史研究センターの勝岡寛次氏に尋ねています。本誌で掲載し切れなかった勝岡氏のお話を、2回に渡ってお届けします。1回目は、「特攻隊には、無理やり行かされた?」について。

――特別攻撃隊には無理やり行かされたのでしょうか?

勝岡寛次氏(以下、勝岡): 私の伯父(母の兄)は、先の大戦で水兵として、フィリピン方面で亡くなりました。亡くなったその伯父のことを思い出すのか、母はテレビで大東亜戦争の特集があって、特攻を見送る場面になると、いつも涙を流していました。

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