週刊誌ベッキー不倫報道 「報道の自由」はどこまで許されるのか
2016.01.11
人気タレントのベッキーと、ロックミュージシャンの川谷絵音氏の不倫報道を「週刊文春(1月14日号)」が掲載し、世間を騒がしている。同誌には、2人のプライベートな写真や、LINEのやり取りも公開されており、「これはプライバシーの侵害にならないのか」と疑問の声も挙がっている。
もちろん、社会的に不倫は認められることではない。しかし、週刊誌が本人の同意なしに私的なやり取りを掲載することは、一般的にはプライバシー侵害の不法行為となる可能性が高い。週刊誌などのマスコミは、芸能人や政治家などの公人のスキャンダルであれば、何を報じても許されるのだろうか。
マスコミが実質上の「第一権力」となっている
報じる側は、「報道の自由」と「国民の知る権利」を正当性の根拠としている。しかし、マスコミや記者などの「書く側の自由」のために、「報道の自由」が拡大解釈されている節がある。たとえば有名人のマンション内の写真や、今回のように、完全に私的なLINEのやり取りなどを公開して、マスコミが寄ってたかって個人を攻撃することは、「報道の自由」の域を超えていると言わざるを得ない。
こうした報道で、芸能人も相当のダメージを受けるだろう。さらに問題なのは、政治家を辞職に追い込んだり、当選や落選を左右する場合もあることだ。これは、マスコミがこの国の実質上の「第一権力」となっていることを意味する。
悪質マスコミに共通する「金儲け主義」と「嫉妬心」
こうしたスキャンダルや中傷まがいの記事での個人攻撃の背景には、共通するマスコミの心理がある。それは、「金儲け主義」と「嫉妬心」だ。
事件やスキャンダルなどの騒ぎが大きくなればなるほど、部数が伸び、利益が上がる。悪質なマスコミになると、芸能人の事情や政治家の実績などおかまいなしに事実を何倍にも誇張したり、ねつ造することもある。また、売れている芸能人や人気の政治家を批判し、引きずり下ろすことで庶民の歓心を買おうとしている面もあるだろう。
マスコミは本来の使命を果たすべき
マスコミには、「国民に真実を伝える」という使命がある。これは、国民が政治を動かす民主主義において、非常に大切な機能だ。しかし、「金儲け」と「嫉妬」に曇った目では、「真実」が見えるはずがない。そうしたマスコミが増えても、国を良い方向に動かすことはできない。本当に国民に伝えるべき情報は何かを自らの良心に問い、その使命を果たしていくことが求められているのではないか。(真)
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