2020年5月号記事
Opinion
宏洋氏の本に出版差し止めを求める訴訟
「虚言・妄想」は許されない
幸福の科学への誹謗中傷を繰り返してきた宏洋氏がこのほど、文藝春秋社から『幸福の科学との訣別』という書籍(以下、宏洋本)を発刊した。しかし事実と異なる記述が大半で、はっきり言えば「嘘と虚妄」に満ちている。
幸福の科学は3月17日、名誉が傷つけられたとして文藝春秋社及び大川宏洋氏に対し、5500万円の損害賠償及び出版の差し止めを求める名誉毀損訴訟を、東京地裁に提起している。
間違った情報が広がることを防ごうと、幸福の科学では関係者37人による座談会で事実を検証した。その量は膨大であるため、今回はそのごく一部を事例として紹介する。詳しくは、公開されている座談会(「宏洋本への反論座談会」)をご覧いただくほか(本誌87ページに問い合わせ先)、関係者の証言を集めた書籍『宏洋問題を斬る』『宏洋問題の深層』をお読みいただきたい。
Books
大川総裁についての虚言
「バカ波動を出すな」は実母の発言
宏洋本の帯には「バカ波動を出すな!」と大きく記されている。宏洋氏の幼少期、リビングで遊んでいた子供たちに、読書していた大川隆法・幸福の科学総裁がそう怒鳴ったと主張する。
しかし、総裁の長女で、宏洋氏の妹である咲也加氏ら弟妹たちは、総裁からそのような言葉を聞いたことがないと証言。教育担当者だった職員は、宏洋氏の実母であるきょう子氏が言っていたことを指摘した。
"ブチ切れ"て怒鳴るのは宏洋氏の口調
東日本大震災の日のエピソードについても、作り話だ。
宏洋氏が、地震の直後に帰宅したところ、総裁が咲也加氏と連絡が取れないことを心配し、秘書に「どうなってるんだ、お前ら!」とブチ切れ、大学まで車で迎えに行かせたという。
しかし実際には、震災当日、総裁をそば近くで見ていた三男の裕太氏が、宏洋氏はその場にいなかったと証言している。
咲也加氏は新宿のデパートに出かけており、連絡も取れていた。報告を受けた総裁は、「ああ、そうですか」とごく普通の様子だったという。
そもそも他の家族も秘書も、総裁が怒鳴り散らすところを見たことがない。裕太氏は、「それは宏洋さんの口調」と証言した。
時計やスーツの嘘で誤解を与えようとしている
宏洋本には、「信者の布施が無駄になっている」という指摘もある。その例として、総裁の腕時計が「特注」、お袈裟はウン百万円、普段着るスーツもすべて特注で、いずれもほぼ1回しか身に着けない、といい、「神聖な使い方がされていない」と不信感を煽っている。
これについて総裁の秘書は、腕時計や袈裟、スーツは教団財産であり、基本的に腕時計は特注ではないこと、袈裟は教団職員による内製であり、宝石ではなく、ビーズ、ガラスを使っていて、30万円前後であることを指摘。
また、スーツは通常のオーダーメイドであり、30着程度を、年200回以上に及ぶ説法で同じように見えないよう、組み合わせて使っているという。
服や小物などは、いずれも数十回以上使われており、秘書が説法のテーマにふさわしいものを用意している。信仰の対象である総裁の姿の記録を未来に残していくための、神聖な使い方である、とした。
妻の紫央総裁補佐は、総裁が私費と公費をシビアに分けていることを店員に驚かれることもあると指摘。宏洋氏が「イメージ操作で攻撃しようとしているだけ」だとした。
守護霊が嘘をつく場合も
宏洋氏は、総裁がこれまでに1000回を超える公開霊言・リーディングを行っていることに、「隆法本人も当然、パフォーマンスだと自覚しています」として、演技であるとする。霊言を信用できないと考えるようになったきっかけは、「過去世」が教団内の格付けに使われていて、問題を起こすと「変えられる」ということだという。
しかし実際には、守護霊が過去世を語ったとしても、それは「自己申告」であり、嘘をついたり、方便を使って正体を隠したりする霊もいる。実際の仕事や周囲の評価、他の霊査での「三角測量」を行う中で新事実が発覚することもある。
宏洋氏は、自分の過去世が変更されていないことを、「教団に帰ってきてもらいたいと思っていることのサイン」とする。しかし、その過去世も本人の自己申告であることが明らかになり、総裁は、「あまりにも問題が多く、真相を明らかにしなければいけない」と指摘した。総裁の著書『太陽の法』『永遠の法』の新版では、宏洋氏に関連する記述は修正されている。
大川家についての虚言
弟妹や総裁補佐など、大川家についての「告発」も虚言に満ちている。
咲也加氏は「裏表がない」
宏洋本では、大川総裁の長女であり、後継者に予定されている咲也加氏の性格について、「政治家」「執念深く、敵に回したくない」「名誉欲、権力欲、自己顕示欲の3つが、とても強い」などと評している。
しかし、三男の裕太氏は咲也加氏について「裏表がない」「正義感が強い」「ネチネチしたタイプではまったくない」と語った。次男の真輝氏も「打算が全くない人」「これは正反対のことを言っているイメージ」と指摘する。
総裁は、宏洋氏が「請け負ってやった」と称する幸福の科学の映画「仏陀再誕」の製作についても、咲也加氏が「きょうだいの中で一人はぐれていた宏洋氏にも、できる仕事はないか」と配慮して、製作に関わるよう促したと明かしている。気配りはあっても「権力欲」などとは正反対だ。
ダンス部で部長経験はなく怒鳴り散らしてもいない
宏洋本では、咲也加氏が「すぐカッとなって怒鳴り散らす」性格だとして、中高一貫校の「高校時代のダンス部でのエピソード」が紹介された。
「高校時代にダンス部の部長」だった咲也加氏が、「ある発表会用の、露出の多い衣装」について、「パパが見に来るのに、こんな露出度の高い衣装なんて私は着ない」「今から衣装を変えなさい」と怒り出し、結局そのまま部活を辞めてしまった、ということになっている。
しかし、これは事実が違い、咲也加氏がダンス部に所属していたのは中学3年の1学期までだった。しかも部長は高校2年生であるため、咲也加氏が部長を務めたことはなく、一部員として活動していた。
座談会では当時、咲也加氏と同じ学校の1学年後輩で、同じダンス部に所属していた幸福の科学の女性職員が、「実母のきょう子氏に『セクシー系のダンスはやめなさい』と意見されて、泣く泣く退部したのであって、咲也加氏が部活を混乱させたわけではなかった」と語った。
「黙りなさい」と言うのは実母
前妻のきょう子氏との離婚後、総裁は紫央氏と再婚した。紫央氏についても、宏洋本では苛烈に批判。以前は気さくだったが、総裁補佐のポジションにつくと豹変し、宏洋氏が教団運営に意見を言うと「黙りなさい」と一喝するようになったとする。
しかし、真輝氏は、「宏洋氏に対して一番優しかったのは、紫央さんだったのではないか」と指摘。破天荒な宏洋氏に対して「全然偏見なく、彼の仏性のところを一番見ていた方」とした。
「黙りなさい」という言葉について、紫央総裁補佐自身は、「私のワードにはないですね」と指摘。総裁や秘書たちは、実母のきょう子氏の言葉だと証言した。
さらに宏洋本では、総裁補佐は、「あんたらには半分、悪魔の血が流れてるんだよ」という言葉が口癖だったとしている。
座談会の中では、「これはあるきょうだいが、幼い頃にふてくされて、自虐気味に言っていた言葉である」ことが明かされた。それを聞いた宏洋氏が意図的に捏造したものである。
この発言をした本人は最近、総裁補佐に対し、「私が言ったことが、紫央さんが言ったというふうに出てしまい申し訳ありません」と謝ったという。
Books
千眼美子氏との結婚強制の嘘
宏洋氏は、「教団と訣別しようと思った最も大きな理由は、2017年に起こった女優の清水富美加さんとの事件です」とし、大川総裁が宏洋氏と清水さん(千眼美子氏)を結婚させるために出家させたのだとする。
その時、宏洋氏は総裁に対し、清水さんを出家させるべきでないと説得したものの、総裁は「金ならいくらでも払う」「お前に私の判断を覆す権限はない」などと言ったとする。
しかし、千眼氏は出家する直前、心身に不調をきたし、命の危険があったため、ドクターストップがかかるほどの状態だった。以前から交流のある職員が昼夜を問わずサポートしており、ギリギリの状態の中で仕事に行っていた。そうした中で、千眼氏を救済するために出家という選択肢が提示されたのであって、結婚とは無関係だ。
宏洋氏の「説得」には、紫央総裁補佐も同席していた。総裁から「金ならいくらでも払う」「お前に私の判断を覆す権限はない」などの言葉はいずれも聞かなかった、と総裁補佐は証言した。
宏洋氏が結婚を望んでいた
座談会で千眼氏は、総裁から結婚という言葉が出たことはない、と証言。映画「さらば青春、されど青春。」の撮影の報告を行った2017年11月、宏洋氏から「あの話はいいんですか。僕は千眼さんと結婚する気はないですから」と言い出していた。
同席していた秘書によると、唐突な話に、その場は凍り付いたという。総裁が「結婚とかそういう話はありません」と言い、千眼氏は「よかった!」と話したというのが事実だ。
千眼氏は、宏洋氏が「結婚強制」などと言いながら、YouTubeの動画で「僕の元婚約者」などと言っているのは「本当に気持ち悪い」とした。
また、関係者は以前から、宏洋氏が「千眼氏と結婚しようと思います」と話し、「彼女のフォローをよろしくお願いします」と依頼までしていたことを証言している。
「結婚強制」とは、宏洋氏の願望と失望が入り混じった虚言である。
教団規模を小さく見せようとしている
宏洋本では、「熱心に活動している信者さんは1万3000人程度」と、教団の規模を小さく見せることに腐心しているが、教団の実態は異なる。
座談会では大川総裁が、ネパールだけで7万2000人の信者がいる事実を挙げ、「こういうことを勝手にばらまかれて、いっぱい転載されて、既成事実にされるのはいけない」と指摘した。
実際に、総裁は世界五大陸での説法を行っている。2011年に訪れたインド・ブッダガヤでは、4万人を超える人々が集まり、説法の様子は地元民放テレビで生中継され、新聞や雑誌など、20社以上、70人近い報道陣が詰めかけた。
教団の本当の規模について、宏洋氏はほとんど語らない。
道を外した文春の体質
週刊文春は事実と異なる虚言を記事化した。当事者が事実関係の間違いを説明しているにもかかわらず、さらにそれを書籍化するという暴挙に出た。
大川総裁は、宏洋氏が使わない「齟齬」という言葉が出て来ると指摘。一部はライターの作文であることが疑われる。
また、宏洋本の広告記事には、通常は載らないライターの名前が出ている。文春が社会的な非難を浴びた時のために責任をなすりつける布石のようにも見える。
家族の証言によれば、宏洋氏は記憶が入れ替わったり、人格が変わったようになるなど、精神的にも危険のようだ。
こんな状態の人に飛びつくとは、よほどの経営危機にあると言わざるを得ない。マスコミ・出版社としての生きる道を外しては、終わりの時は近いだろう。
Books
くり返される宏洋氏の噓に対し、
客観的な事実をひとつひとつ
丁寧に検証・反論していくことで、
幸福の科学の真の姿を明らかにする。
INFORMATION
幸福の科学公式サイトに、「宏洋氏と文藝春秋社の虚妄を正す『幸福の科学との訣別』宏洋著(文藝春秋刊)への幸福の科学グループ見解」が掲載されています。
宏洋氏に関する幸福の科学の見解については、 幸福の科学公式サイト をご覧ください。