サンフランシスコには、全米で最大級のチャイナタウンがある。Andrius K / Shutterstock.com

2018年2月号記事

中国「反日」外交の最前線

嘘の歴史を喧伝する中国の外交戦が止まらない。

アメリカに「慰安婦像」を輸出し、カナダでは「南京事件の記念日化」の動き。

日本の九州・宮崎の名所にも、難癖をつけている。

こうしたバラバラに見える活動が、実は、根っこの部分ではつながっていた。

(編集部 山本慧)

慰安婦問題をめぐり、大阪市とアメリカのカリフォルニア州サンフランシスコ市が対立している。大阪市の吉村洋文市長が2017年11月下旬、姉妹都市提携の解消を宣言し、「離縁状」を突き付けた。

発端は、中国系団体が設置する「慰安婦像」を、サンフランシスコ市が公的所有物にしたことにある。大阪市長は信頼関係が崩れたとし、解消を決めたが、これに批判も起きている。だが、像設置の反対署名を集めるサンフランシスコ在住の日本人女性は、大阪市の判断に勇気づけられたと語る。

「提携解消はやり過ぎという意見がありますが、外国から見ると当然の判断です。だって国益が損なわれているのですよ。

海外の日本人が辱められているのに、母国は何もしてくれないのでしょうか……」

日本外交が連敗の理由

サンフランシスコは、有名な観光地だが、近年、中国系の人口が増え、名刺に中国語を表記する市職員も出てきている。中国の影響力が強まるのに連動して、反日色も強まっている。

先述の女性は、誤った歴史で日本の誇りが汚される事態に我慢できず、周囲から後ろ指をさされる覚悟で、有志とともに反論活動を続けてきた。

「像の設置について、私は市議会で抗議のスピーチを行いました。その内容を事前に知った日本の領事館から何と言われたと思いますか?

『慰安婦問題は嘘であるなどと言わないでほしい』ですよ。なぜ真実を伝えてはいけないのでしょうか。政府の対応は話にならないと思い、議会では明確に嘘であると訴えました。

しかし、議会は私たちの求めを却下。すると、領事館の関係者が『あなたたちのせいで負けた』と話したという噂を耳にしました。真相は分かりませんが、それほど、日本の政府と民間団体には一体感がありません」

どうりで、日本外交が連戦連敗であるわけだ。 領事館側が女性に穏便な対応を"要請"したのは、政府自身が河野談話や村山談話を認めているため。両談話を改めない限り、歴史問題に終止符は打てない。

さらに同年10月には、カナダ・オンタリオ州議会が、毎年12月13日を「南京事件の記念日」にする動議を可決した。

州都トロントでも、慰安婦問題や南京事件などの"日本の悪行"を総合的に展示する「抗日記念館」の建設計画が進行中だ。もしこれが完成すれば、北米で2カ所目となる。実は、これらの背景には、中国系団体の暗躍がある。

次ページからのポイント

中国の反日外交の手口

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