石垣市の市民会館で開かれた記念式典。
「尖閣諸島開拓の日」の1月14日、沖縄県石垣市の市民会館で記念式典が執り行われた。
日本政府が1895年のこの日、尖閣諸島を日本領に編入する閣議決定を行ったことを記念して、沖縄県石垣市が2010年12月に制定したものだ。
幸福実現党の神武桜子副党首は、石垣市から招待を受け、来賓として出席した。同党は立党当初より中国・北朝鮮の脅威を訴え、尖閣諸島の領土防衛をはじめとする国防強化を主張している。
神武氏は式典前日の13日、友寄永三市議とともに石垣市役所を訪れ、中山義隆市長を表敬訪問。中山市長は神武氏の質問に答え、年初から、尖閣周辺の領海に毎日のように中国公船が侵入しており、漁民が漁に出られない状況が続いていることへの危機感や、政府や沖縄県知事に対する尖閣周辺の防衛強化の要望などについて語った。
挨拶をする神武副党首。
また、記念式典に先立ち、古賀辰四郎記念碑前で開かれた「尖閣諸島開拓の日を祝う宴」(主催:「尖閣諸島を守る会」代表世話人 仲間均 石垣市議)で登壇した。神武氏は、次のように挨拶した。
「今、世界で大きな戦争が起きるなら、東シナ海と南シナ海だと言われています。特に、台湾と北朝鮮の問題が大きくなってきています。中国の軍事拡大も進んでいくのではないかと言われている中で、石垣市の方が自衛隊配備を表明されたことは、本当に素晴らしいご判断だと思います」
市民会館で開かれた記念式典では、中山市長が式辞で、「尖閣諸島は、歴史的にも、国際法上も我が国、固有の領土であること」を強調し、昨今の領海侵犯の常態化に懸念を示し、「国に向けて更なる領土・領海を守る取り組みの強化を引き続き願いたい」と述べた。
中国は日本固有の領土である尖閣諸島の領有権を不当に主張しており、尖閣周辺海域では、中国公船の領海侵犯が日常化している。
こうした中国の主張や行動について、ドナルド・トランプ次期米政権の国務長官に指名された前エクソンモービルの会長兼最高経営責任者(CEO)のレックス・ティラーソン氏は、米上院外交委員会で開かれた指名承認公聴会で「違法行為だ」と言い切った。
中国が尖閣諸島に侵攻した場合の行動についても聞かれたティラーソン氏は、「日本防衛を確約する協定に基づき対応する」と答えた。
アメリカでまもなく誕生するトランプ政権のもと、アジアの国際情勢も大きく揺れることが予測されている。
こうした「トランプ革命」の流れの中で、幸福実現党は、今後も引き続き中国や北朝鮮に対する国防体制の強化と、尖閣諸島や台湾の防衛の重要性を訴えていく考えだ。
(小林真由美)
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