それでもボクは“セクハラ”やってない……!? その線引きをプロに聞いた

それでもボクは“セクハラ”やってない……!? その線引きをプロに聞いた

 

日本の女性が着物を着てたたずむ写真付きのカレンダー──。

 

外資系企業で勤務していた50代の女性は、「これをアメリカの職場でプレゼントしたらセクハラになる」と指摘する。女性を「鑑賞の対象」と見なしているからだという。多くの日本人にとっては理解し難いだろう。

 

だが日本でも、セクハラに対する見方は厳しくなっている。財務省の福田淳一前事務次官のセクハラ問題も、当の本人は否定しているが、批判が相次ぎ、結局辞任に追い込まれた。

 

「言葉で女性が傷ついた」というようなものから身体的な接触に及ぶものまで、幅広く「セクハラ」と呼ばれている。職場の何気ない言葉まで「セクハラ」と言われ、戸惑う男性も多いだろう。しかも同じ言葉でも、セクハラと言われる場合と、そうではない場合があり、線引きが難しい。

 

一方で、職場で傷ついている女性がいるのも事実。社会で活躍したい女性は、いったいどうすればセクハラに苦しまずに済むのか。男女それぞれの立場から、経営コンサルタントの2人に話を聞いた(本誌2014年11月号記事)。

 

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インタビュー1

 

リスクマネジメントの観点でセクハラには冷静な対応を

 

株式会社RMロンドンパートナーズ

代表取締役社長

増沢隆太

(ますざわ・りゅうた)

1962年、東京都生まれ。ロンドン大学大学院修士課程修了。外資系企業でマーケティング、事業戦略策定などを経て、組織コンサルティング会社・RMロンドンパートナーズを設立し、独立。コミュニケーション研修や採用支援、面接官訓練で実績。近著「戦略思考で鍛える「コミュ力」(祥伝社新書)。

 「セクハラ」という言葉は70年代ごろの、女性が「女性の役割」を押し付けられることや、女性であるために否定的に扱われることへの反発から始まったと言われています。

 一般的に問題となるセクハラは2つあります。1つはコミュニケーションギャップの問題で、容姿に関して傷つける発言や「女性の役割」を押し付けるといった不快な言動です。「結婚したら仕事を辞めろ」というような一方的な価値観の押し付けは、善意から出たかどうかは関係なく、個人の価値観を否定することになります。

 しかし、結婚する社員に対し、仕事を続けるかどうかも聞くことはできないのでしょうか?「結婚したら辞めろ」は完全にセクハラですが、勤務継続の意思確認をしただけであれば、セクハラ認定は難しいと言えます。その違いは業務上の必要性の有無です。

 セクハラの2つ目のパターンは、業務上の立場を利用して職務に関係のない人間関係を強要することです。嫌がっているのに無理に食事に誘われ、関係を迫られたというレベルのものは完全にセクハラです。この類のものは監督責任を問われる恐れもあるので、会社は真っ先に対応すべきです。

 最近では、LINEやフェイスブックなど、SNS上で上司から友達登録するよう強要されるケースもあります。職務に関係のない交流ですし、部下は断りにくいため、配慮が必要でしょう。

 

 

セクハラのリスクを減らすコミュニケーションを

 セクハラを起こすリスクが高い男性は、女性慣れしていないまじめな方です。年齢が離れたおとなしい女性が部下で入り、自分の言うことを聞いてくれる、などの条件が揃うと"危険度"が高まるので注意が必要です。

 一方、女性で被害に遭いやすいのは、「ノーと言えない」人です。友人同士でも意思表示が苦手な方は、何かあった時、とっさに対応できない場合が多いので、いざというときはこう行動すると想定し、対策を考えておくだけでも被害を減らせるでしょう。

 また、セクハラを疑われるリスクが高まる行為は、避けたほうが賢明です。例えば、2人きりで異性の部下を指導する際は、密室環境ではなく他の人から見える場所で行ったり、複数人同時に指導するなどの工夫も必要です。

 会社側は、セクハラの訴えがあったら、まず双方から事実を聞き取る必要があります。一方から聞いただけで決めつけるのは非常に危険です。上手に当事者から事情を聞くことができれば、それだけで、事態が収まることも少なくありません。(談)

 

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インタビュー2

 

職場のセクハラは「すっきり」「さっぱり」対応を

 

経営コンサルタント

中小企業診断士

古市今日子

(ふるいち・きょうこ)

1976年、大阪市生まれ。一児の母。これまで20社以上の上場企業に経営コンサルタントとして常駐勤務。著作に『女性社員の心得』(労働調査会)。

 職場で「セクハラ」を受けたと感じた瞬間、どう振る舞うべきでしょうか。セクハラだと感じたことを表明すれば、話し合いや謝罪や処分などによって何らかの着地点を探すことになり、それなりのエネルギーが必要になります。自分が受けたダメージがそのエネルギーを注ぐに値することなのか、即座に天秤にかける冷静さが必要です。

 

 

問題の深刻度を見分ける知恵が重要

 セクハラのレベルには、大きく3段階あります。

 1段階目は、天秤にかけた結果、受け流すべきと判断されるもの。これは、解決までのエネルギーを注ぐに値しないレベルのセクハラです。このレベルと判断したなら、すっぱりとなかったことにしてしまいましょう。

 2段階目は、エネルギーをかけても解決したほうが精神衛生上好ましいもの。このレベルと判断したなら、きちんとその場で不快感を示したり、切り返したりすべきです。長期的な騒動に発展させてしまっては、本来の仕事のパフォーマンスも落ちるでしょうし、不幸なことです。

 3段階目は、意図しないセクハラの次元を超えて、セクハラを手段として攻撃したり、退職に追い込んだりする意図があるようなケースです。このレベルと判断したら、当事者同士の争いにせず、早急にしかるべき窓口に相談すべきです。

 セクハラを受けたと感じたら、安易に反応する前に、前述の3段階のうち、どのレベルに当たるものか即座に判断する必要があるでしょう。実際の職場では、1段階目の「受け流せば済む」レベルのものが一番多いからです。

 働く女性は今や珍しくありませんが、管理職の女性、女性国会議員、また、男性の保育士などは今でも珍しい存在でしょう。目の前の相手が女性もしくは男性である点に注目している場合、性別を取り上げて相手を不快にする言動としてのセクハラを、ついやってしまいがちかもしれません。しかし、人が珍しいものに注目するのは仕方のないことです。

 キャリアを追求する女性や、異性が多い職業に就く人は、自分が珍しい存在であるということを自覚して、性別に注目されることをある程度許す度量を持つべきだと思います。

 セクハラを意識しすぎて男性が委縮し、女性を腫れ物のように扱っているとしたら、奇妙な風潮だと思います。女性と働く男性が心がけることがあるとすれば、女性社員に対して過度に女性扱いをしないことです。男性も女性も同じようにビジネスパーソンとして尊重し、同じ姿勢で接している人は、女性の目から見ても信頼できます。 (談)

 

【関連記事】

2017年10月22日付本欄 大物プロデューサーが性暴行疑惑 ハリウッドは業界の闇を無視し続けるか

https://the-liberty.com/article.php?item_id=13688

タグ: セクハラ  古市今日子  増沢隆太  経営コンサルタント  著名知識人  インタビュー  

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