論破プロジェクト代表
藤井 実彦

プロフィール

(ふじい・みつひこ)1972年、福岡県生まれ。青山学院大学文学部卒業後、大手飲食チェーン店長や営業職を経て、現在(株)エックスブレーンズ代表、ネクストドアー出版/アイコミックス代表。

アメリカのサンフランシスコとロサンゼルスで今月中旬、現地の日本人を対象にした平和シンポジウムが行われた。このシンポジウムでは、活発な活動で注目を集めている、日本の市民団体「論破プロジェクト」の藤井実彦代表と、「なでしこアクション」の山本優美子代表らが講演した。

藤井氏は、年初にフランス・アングレーム漫画祭で、慰安婦の強制連行がつくり話であることを訴えようとして、主催者から展示物を撤去された経験を持つ。本欄では、この藤井氏に、現地の様子などについて聞いたインタビューを3回にわたってお届けする。今回は、最終回の3回目。

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今年の1月に韓国政府がフランス・アングレームの国際漫画祭に出展した慰安婦漫画も、今回の慰安婦歴史学校も、一見、ネット掲示板のネタ程度の話にしか見えないかもしれません。しかし、彼らの意図は、その取り組みを世界に広げるところにありました。

漫画祭では、慰安婦漫画の出品者らは大賞を狙っていました。大賞を取って慰安婦漫画を世界各国語に翻訳して、その大賞を「お墨付き」にして世界に広げようとしていたのです。慰安婦学校も、成功したら全米に広げるつもりでいます。こうした小さな動きが大規模に広がる前に行動を起こし、政治家を動かすところまでいかなければいけません。

民間の行動を信頼あるメディアが報じて初めて、日本政府は官僚を動かすことができます。これまで反日活動をしてきた団体は、「メディア」や「政府」を利用して、マッチ・ポンプ方式で上手にプロパガンダを続けてきました。こうした動きに打ち返しをするためには、民間が行動し、それをメディアが報道することがとても大切になります。

私は実際に海外に行って、一つ一つの現場で、その雰囲気や相手の反応、相手の表情を直接見ています。その中で、初めて分かることがたくさんあります。

私は報道機関としてではなく、アクティビストとして行動しているので、相手側の反応が極端に出てきます。アングレーム国際漫画祭でも、ジュネーブの国連人権理事会自由権規約委員会でも、相手が激しく反応していたことから、自分たちの行動が効いていると感じました。

一方でアメリカに行くと、現地の白人が詳しい情報を知らないままに、韓国系・中国系の活動家に踊らされていることもわかりました。やはり、どんなに小さなことであっても、間違っているならば、小さいうちにきちんと反論することが非常に大事であると痛感しています。

日本の保守は今まで、反日勢力の小さな取り組みには、なかなか反応してきませんでした。反日勢力の戦術が上手くて、一つ一つの話は下らないことのように見せているからです。

例えば、昨年の9月、ニュージャージー州で「慰安婦マラソン」というものがありました。150人ほどが、お揃いの黄色いTシャツを着て、2つの慰安婦碑の間を走るというものです。小さなイベントに見えます。

ただ、それが積み重なると、いつの間にか、世界中に日本への間違った見方が広がってしまいます。火種の時に打ち返しておかないと、大きく広がってからでは消せなくなってしまうのです。特に小回りの効く民間が、小さなことも「各個撃破」していく必要があります。

私たちは今後、世界各地で繰り広げられる反日活動に対して、現地に住む日本人の方が立ち上がれるよう、後押ししていきたいと考えています。各国で起きている出来事全てに、政府が対応することはできません。現地にいる日本人が、日本人としての自信を持って立ち上がることが、実は最も強力な打ち返しになるのです。

来年、戦後70年を迎えるにあたり、日本国内でも、マンガやアニメ、動画などを使った啓蒙活動や講演活動を通して、本当の歴史を伝えていきたい。そして、村山談話・河野談話の撤回、新たな談話の発表へと繋げていきたいと考えています。(了)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『神に誓って「従軍慰安婦」は実在したか』 大川隆法著

http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=957

幸福の科学出版 『「河野談話」「村山談話」を斬る!』 大川隆法著

http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=992

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