NHKは最近、「超常現象を解明する」という姿勢で、様々な番組をつくっている。

4月上旬にNHK総合で放送された「幻解! 超常ファイル」では、宇宙人による誘拐事件、いわゆるアブダクションを、「脳の錯覚による金縛り」と結論づけた。また、生活に役立つヒントを紹介する人気番組「ためしてガッテン」でもこのほど、「その金縛り、病気かも!?」と題して、金縛りを特集した。

「ためしてガッテン」では、金縛りについて、「脳は覚醒しているが、肉体は眠っている状態」と説明。睡眠中に夢を見るときには、夢の内容に合わせて体が動かないよう脳内でスイッチが働くが、それは通常、深い眠りの後に切り替わるので本人は気づかない。眠り始めてすぐに夢を見始めるときには異常を感じるが、これが金縛りなのだという。「金縛りは脳の錯覚である」というここまでの説明は、「幻解! 超常ファイル」の内容とほぼ同じだ。

「ためしてガッテン」では、新しい説として、病気が原因である金縛りのケースを紹介した。日中、眠気が抑えられず、日常生活に支障をきたす、「ナルコレプシー」という病気だ。日本の罹患者は20万人ほどいると推定されているが、そのほとんどは自覚していないという。番組は、週に一回以上金縛りにかかる人は疑うべきで、薬で日常生活に支障をきたさない程度に改善できるため、精神科で診てもらうべきだと紹介している。

番組では、超常現象について、終始、否定的なタッチで扱った。番組の最後には、「病気の人の発見につながるかもしれないと思うと、超常現象を大いに語り合いたい」という言葉まで出る始末で、金縛りは、錯覚か病気と決めつけている印象をあたえる。

しかし、生涯のうちに金縛りを経験する人は約4割いるというが、ナルコレプシーが疑われる人はそのうちの0.4%と、該当する人はごくわずか。大川隆法・幸福の科学総裁はこのほど、金縛り経験者へのリーディングを行ったが、「過去世の知り合いが地縛霊になり、会いに来ていた」などの原因が明らかになり、霊的体験が原因となっているケースが複数登場した。

超常現象や神秘体験については、霊的なものも含め、様々な原因が想定されるにもかかわらず、NHKは今後も、「科学で解明できた」「病気だった」と紹介していくのだろうか。「科学で証明できない現象は存在しない」とでも言いたげな、NHKの報道姿勢には注意が必要だ。(居)

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