安倍首相に問う 戦後70年談話は、靖国に眠る英霊の前で読み上げられるものか

2015.08.13

安倍晋三首相は14日、戦後70年談話を発表する。

談話の原案をめぐる報道が相次いでいるが、「村山談話」に盛り込まれた「侵略」「植民地支配」「痛切な反省」「おわび」などの文言が明記されており、政権幹部からは、「大多数の国民は共有できる内容になっているのではないか」などと評価されているという(10日付NHKニュース)。

21世紀懇の2トップは中国や韓国側の代表?

「21世紀構想懇談会」が6日、首相に提出した報告書では、満州事変以後の日本について「大陸への侵略を拡大し、世界の大勢を見失い、無謀な戦争でアジアを中心とする諸国に多くの被害を与えた」などと記述。

植民地支配も1930年代後半から過酷化したとし、これらを導いた「日本の政府・軍の指導者の責任は重い」と指摘。さらに、中国や韓国との間では「和解が完全に達成されたとは言えない」などと記されている。まるで、中国や韓国が書いたような内容だ。

隣国に過度に配慮した報告書の背景には、懇談会のトップの意向が絡んでいるのではないか。

座長の西室泰三・日本郵政社長は、戦前生まれの財界の重鎮だ。日中両国の有識者による「日中歴史共同研究」や「新日中友好21世紀委員会」の日本側座長を務め、昨年末には李克強首相と面会するなど中国要人との交流も深い。また、座長代理の北岡伸一・国際大学学長は、今年3月の国際シンポジウムで「私は、安倍首相に『日本が侵略した』と言ってほしい」と発言している。

この発言に対し、北岡氏の大学院時代のゼミ教授である伊藤隆・東大名誉教授は、「(北岡氏は)僕の助言を無視して学問を曲げ、中国に媚びた。まさに曲学阿世の徒です。安倍談話に『侵略』という言葉を入れてほしいとまで言い出したのは言語道断というしかない」と批判した(『歴史通』 2015年5月号「北岡君、日本を侵略国家にする気かね」より引用)。

日本よりも中国の国益を優先させるかのような人物が2トップを張る懇談会に、報告書作成を託した安倍首相には、そもそも、この国の誇りを取り戻す気概はないのかもしれない。

日本人が取り戻すべき歴史観を示した「大川談話」

幸福の科学の大川隆法総裁は、2013年の夏、「大川談話」を発表し、先の大戦に関する日本人が取り戻すべき歴史観を示した。以下は、その全文だ。

〈大川談話――私案――〉 (安倍総理参考)

わが国は、かつて「河野談話」(一九九三年)「村山談話」(一九九五年)を日本国政府の見解として発表したが、これは歴史的事実として証拠のない風評を公式見解としたものである。その結果、先の大東亜戦争で亡くなられた約三百万人の英霊とその遺族に対し、由々しき罪悪感と戦後に生きたわが国、国民に対して、いわれなき自虐史観を押しつけ、この国の歴史認識を大きく誤らせたことを、政府としてここに公式に反省する。

先の大東亜戦争は、欧米列強から、アジアの植民地を解放し、白人優位の人種差別政策を打ち砕くとともに、わが国の正当な自衛権の行使としてなされたものである。政府として今一歩力及ばず、原爆を使用したアメリカ合衆国に敗れはしたものの、アジアの同胞を解放するための聖戦として、日本の神々の熱き思いの一部を実現せしものと考える。

日本は今後、いかなる国であれ、不当な侵略主義により、他国を侵略・植民地化させないための平和と正義の守護神となることをここに誓う。国防軍を創設して、ひとり自国の平和のみならず、世界の恒久平和のために尽くすことを希望する。なお、本談話により、先の「河野談話」「村山談話」は、遡って無効であることを宣言する。

平成二十五年 八月十五日

安倍首相には、自著に記した言葉を思い出してほしい

戦後70年談話は、終戦の日の前日に出す以上、先の大戦で国を守るために命を懸けた300万人の英霊を貶めるものであってはならない。安倍首相には、自らの談話を靖国神社に眠る英霊とその遺族の前で堂々と読み上げられる内容であるか、問いたい。

安倍首相には2013年1月に上梓した自著で、こう記したことを思い出してほしい。

「歴史というのは善悪で割り切れるような、そう単純なものではないのである。この国に生まれ育ったのだから、わたしは、この国に自信を持って生きていきたい。そのためには、先輩たちが真剣に生きてきた時代に思いを馳せる必要があるのではないか。その時代に生きた国民の視点で、虚心に歴史を見つめ直してみる。それが自然であり、もっとも大切なことではないか」(『新しい国へ』)

大川談話に込められた思いこそ、今、すべての日本人が取り戻すべきものであり、中国や北朝鮮という侵略主義の国の野望をくじくことができる。「村山談話パート2」ならば、談話そのものを出さないでいただきたい。

安倍首相には、この国の行く末を案じて死んでいった英霊、戦後教育で歴史の真実が見えなくなった現代の人々、そして、未来の日本と世界を創っていく若者やこれから生まれてくる人々に恥ずかしくない談話を出すよう、強く求めたい。(真)

【関連リンク】

幸福実現党サイト「大川談話―私案―」発表について

http://special.hr-party.jp/policy2013/okawa-danwa/

「大川談話-私案-」は、 『「河野談話」「村山談話」』を斬る!-日本を転落させた歴史認識-』 (大川隆法著・幸福の科学出版刊)に収められています。

【関連記事】

2015年9月号記事 日本の軍人は英雄だった 涙の5つのストーリー - 戦後70年 日本の誇りを取り戻そう

http://the-liberty.com/article.php?item_id=9947

2015年7月号記事 「河野・村山談話」を無効とせよ 安倍談話は「アジアを解放した日本」を語れ - 戦後70年 日本の誇りを取り戻そう

http://the-liberty.com/article.php?item_id=9657

2013年9月号記事 河野・村山談話は無効である 歴史問題を永遠に葬り去る 大川談話‐私案‐1

http://the-liberty.com/article.php?item_id=6391


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