靖国神社の遊就館に展示されている「零戦五二型」。(画像は Kazuhiro Nakamura / flickr

ゼロ戦のパイロットを描いたドラマ「永遠の0」が、2月11、14、15日の3日にわたり、テレビ東京系列で放送されます。同作は、昨年700万人以上を動員した映画のリメイク。ドラマ版では、映画で描かれなかった主人公・宮部久蔵にまつわるエピソードが盛り込まれるなど、注目されています。

今回、宮部久蔵を演じるのは俳優の向井理さん。同氏は自身のブログで、「靖国参拝は当然」と述べた過去もあり、特攻隊員の主役起用は適任と言えます。

しかし、特攻隊については、朝日新聞の夕刊コラム「素粒子」が、「少女に爆発物を巻き付けて自爆を強いる過激派の卑劣。70年前、特攻という人間爆弾に称賛を送った国があった」とコメントしたように、特攻隊自体を否定する考え方があります。

果たして、特攻隊は否定されるべき歴史なのでしょうか。

家族と国家への愛が満ちた特攻隊員の遺書

そもそも、特攻隊の攻撃は民間人を狙ったものではなく、あくまでも軍事兵器に向けられたもので、テロではありません。また、本誌3月号で紹介したように、米海軍に与えた被害としては、特攻隊の攻撃が最大であり、錯乱する米兵も続出しました。

また、実際に特攻した隊員の遺書を見れば、家族や国家への愛で満たされており、特攻を強制されたという印象も感じ取れません。

一例を挙げれば、沖縄戦で特攻した藤井一中尉(当時)は、特攻を前に妻子3人を亡くしており、次のような遺書を残しています。

「冷え十二月の風の吹き飛ぶ日 荒川の河原の露と消し命。母とともに殉国の血に燃ゆる父の意志に添って、一足先に父に殉じた哀れにも悲しい、然も笑っている如く喜んで、母とともに消え去った命がいとほしい。

父も近くお前たちの後を追って行けることだろう。嫌がらずに今度は父の暖かい懐(ふところ)で、だっこしてねんねしようね。それまで泣かずに待っていてください。千恵子ちゃんが泣いたら、よくお守りしなさい。ではしばらく左様なら(さようなら)。

父ちゃんは戦地で立派な手柄を立ててお土産にして参ります。では、一子ちゃんも、千恵子ちゃんも、それまで待ってて頂戴(ちょうだい)」

2000年前に祖国に殉じた英霊を称え続けるイスラエル

祖国に殉じた軍人に対し、感謝と哀悼の意を表することは世界の常識です。特に、イスラエルでは、約2000年前に戦死した英霊を称え続けています。

1千人のユダヤ人集団自決を遂げたマサダの要塞跡。周囲は崖になっており、難攻不落であることが分かる。(Wikipedia)

66年、ローマの支配下にあったユダヤ王国では、ローマの圧政に苦しんだユダヤ人が反乱を起こし、4年近く戦闘を続けました(ユダヤ戦争)。1千人のユダヤ人は、難攻不落のマサダに、女性や子供などを引き連れて立てこもり、1万5千人を率いたローマ軍に対して抵抗したのです。

しかし、ついに敗北が決定的となったユダヤの指導者は、死を選ぶか、降伏して奴隷となることを選ぶか、という厳しい判断を迫られました。そして指導者らは「奴隷になるのなら死を選ぶ」と覚悟を決め、籠城した同胞とともに集団自決を遂げたのです。残ったのは7人の婦女子だけだったと言います。

マサダ陥落の後、ユダヤ人は1948年のイスラエル建国まで、世界中に離散する悲劇の歴史を歩むことになりました。

神風特攻隊は数千年以上、語り継がれるべき歴史

そうした歴史を持つイスラエルでは、二度と国を滅ぼさせないという意味を込めて、国防軍の入隊宣誓式は、マサダで行われています。また、士官学校の卒業生も、「マサダは再び陥落せず」と誓うなど、まさに「マサダに始まり、マサダで終わる」という具合です。同地は、2001年に世界遺産に登録されています。

一方の日本では、首相の靖国神社参拝を自粛させる動きがあるばかりか、昨年、鹿児島県南九州市が神風特攻隊の遺書を世界記憶遺産に登録しようとした際、「戦争を美化する」と批判する人たちがいました。

2000年もの間、祖国を守ろうとした英霊に感謝し続けるユダヤ人に目を転じれば、日本は自虐史観に囚われていることがよく理解できます。特攻隊は、数千年以上にわたって語り継がれるべき歴史なのです。

戦後70年を迎える2015年こそ、英霊を含むすべての日本人の誇りを取り戻す節目にしたいものです。(山本慧)

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