米ミズーリ州、セント・ルイス市の郊外にあるファーガソンという町で、大規模な暴動が発生している。

事の発端は8月9日、白人の警察官ダレン・ウィルソン氏が、友人とともに車道の真ん中を歩いていた18歳の黒人青年マイケル・ブラウン氏たちに対して、歩道を使うように注意したことだ。しかし、ブラウン氏の特徴が、近所のコンビニで起きた強盗事件の犯人に似ていることに気づいた警官が、彼を車の中から問いただす。

その結果、事態は急速にエスカレートしたが、実際には何があったかは定かではなく、多くの目撃証言も矛盾している。ただ、最後にブラウン氏は少なくとも6発の銃弾を受け、死亡している。

黒人社会やマスコミは、この事件を人種問題と結びつけ、連日デモが行われてきた。

そして24日、ミズーリ州の大陪審は、25日間に渡る証拠・証言の検証と協議の末、ウィルソン警官を不起訴とした。

この結果を聞いたファーガソンの黒人社会は怒りを表し、デモは大規模な暴動へと発展している。多くの店舗が炎上する中、オバマ大統領は法の厳守と、人種問題への取り組みを呼びかけている。

法に則って解決すべきことは当然である。だが、「人種差別によって、法律の適用が公平になされていないのではないか」という疑念が、事態の悪化に拍車をかけている。

この非常に感情的な問題は、アメリカが抱えるカルマとも言える。人種のるつぼとして発展してきた国家だが、その裏には白人が他の人種を虐げてきた歴史がある。初の黒人大統領・オバマ大統領が誕生しても、人種差別によるしこりはそう簡単には消えないようだ。

白人から人種差別意識を消し、黒人から憎しみを消すためには、宗教的な真実を学ぶしかない。

大川隆法・幸福の科学総裁は、徹底的な黒人差別政策であるアパルトヘイトと戦った、南アフリカの元大統領ネルソン・マンデラ氏の霊を、死後6時間あまりで呼び出して霊言を収録。マンデラ氏の霊は、「神は、肌の色によって正義を決めているのではありません」と言い、本当に重要なのは、その人の思いや行いだと主張した。また、「神は魂を創り、多くの魂が地上に送り込まれました」「魂そのものには色がありません。魂は透明です。これが、平等と自由の本当のポイントなのです」とし、神の子であるからこそ人は平等であり、自由であることを強調した。(『ネルソン・マンデラ ラスト・メッセージ』大川隆法著)。

問題の根源は法律や制度ではなく、その根底にある思想や信仰にあることを理解するまで、アメリカのカルマの刈り取りは、まだ当分続きそうだ。(中)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『ネルソン・マンデラ ラスト・メッセージ』 大川隆法著

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