NHK放送文化研究所が昨年の10月に行った「日本の意識」調査がこのほど発表され、天皇陛下に対して「尊敬の念を抱いている」が、過去最高の34%に達したことが分かった。

調査結果によると、最も高かったのは、「好感をもっている」の35%。「尊敬の念を抱いている」の34%がそれに続き、「無感情」は過去最低の28%になった。これについて同研究所は、「即位されて25年過ぎたことや、東日本大震災後の被災者に向けた熱心なご活動などが影響したのではないか」と分析している。

また同調査では、68%が「日本人は、他の国民に比べて、きわめてすぐれた素質をもっている」、54%が「日本は一流国だ」と答えており、それぞれ、これまでで最高だった1983年の水準にほぼ並んでいる。これらの結果からは、日本人の誇りが、徐々に復活し始めていると言えそうだ。

ただ、海外の国々と比較してみると、日本人の自国に対する評価はまだ低い。

BBCワールドサービスの最新の国際世論調査によると、「日本が国際社会に概ね良い影響を与えている」と答えた人が52%に達し、世界第4位にランクインした。調査結果を見てみると、中国・韓国を除いて、各国が日本に対してプラスの評価をしている。中でもインドネシアの評価は82%に達した。

この調査で日本と他国の違いが、明らかになった点がある。上記の「日本が国際社会に概ね良い影響を与えている」が52%だったのに対し、同じ質問に「はい」と答えた日本人は45%にとどまっている点だ。

他の国は日本と逆で、世界からの評価よりも自国に対する評価の方が高い。例えば、中国は、世界からのプラス評価は40%なのに対し、自国に対するプラス評価は77%。アメリカも、世界からのプラス評価が44%なのに対し、自国に対するプラス評価は65%だ。

このように、日本は世界からの評価が高いにもかかわらず、いまだに自分の国に自信を持てていない。

だが一方で、世界から高い評価を受けているように、日本には優れた面がたくさんある。新幹線をはじめとするインフラ整備などの科学技術はもちろん、冒頭に挙げた皇室も、現存する世界最古の万世一系の王朝と言われており、伝統・文化の面でも「世界の宝」というべきものが多い。

客観的に見れば、世界の中で日本は「大国」と呼ばれる地位を占めている。いま改めて自国に対する自信と誇りを取り戻し、自らを正しく評価すべきではないか。そうであってこそ、日本はアジアのリーダーとして、世界の平和や発展に貢献できるはずだ。(飯)

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