安倍晋三首相は10日、歴代政権で初めて2月11日の「建国記念の日」にあたって、メッセージを発表した。メッセージには、「私は、改めて、私たちの愛する国、日本を、より美しい、誇りある国にしていく責任を痛感し、決意を新たにしています」と決意を表し、「建国記念の日が、わが国のこれまでの歩みを振り返りつつ先人の努力に感謝し、自信と誇りを持てる未来に向けて日本の繁栄を希求する機会となることを切に希望いたします」と述べてある。

そもそも「建国記念の日」は、初代天皇の神武天皇が奈良の橿原宮で即位した日であり、明治時代では「紀元節」と呼ばれていた。戦後、GHQの日本統治時に、紀元節が廃止に追い込まれたが、自民党の議員立法をきっかけとして再度、建国記念日を復活させる気運が高まる。しかし、建国記念の日を巡って論争が起きた。

自民党は日本書紀を引き合いに出して神武天皇の即位は、紀元前660年の2月11日だと主張したが、最大野党であった日本社会党はこれに反対。2月11日に即位したという事実は根拠に乏しく、そもそも紀元節自体が偏狭な愛国心を国民に植え付け、先の大戦のように日本の針路を誤らせたと批判した。

本来は「建国記念日」であるはずが、野党の反対により「建国記念の日」と、「の」を入れることで妥結。これによって、「建国はいつしたか分からないが、建国したことは祝う」という趣旨に変節した。祝すべき日本国の誕生は戦後の左翼史観により、すでに歪められていたのだ。

幸福の科学グループ・大川隆法総裁は「日本建国の原点」という法話の中で「(日本は)統一王朝として神武以後二千七百年近い歴史があり、こんな国は世界では他にない。昔栄えたギリシャの王朝も滅びているし、ローマ帝国も千年ぐらいの歴史しかない。日本は世界の誇りであり、この国自体が世界遺産」と指摘している。

世界の建国記念日は歴史が浅いものが多く、歴史があると思われるフランスは1789年であり、イギリスでさえ1707年だ。日本の建国が、極めて古いものであると同時に、今も天皇制度が続く奇跡の国だと分かるだろう。日本の存在自体が世界遺産だと誇り、「建国記念の日」ではなく、「建国記念日」に制定し直すべきだ。(慧/将)

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