韓国紙・朝鮮日報(電子版)は「『秘密作戦』にまんまと一杯食わされた日本」と、してやったりと言わんばかりの見出しを付けて報じた。慰安婦問題について日本に謝罪を求める記述が、アメリカの予算法案に「解説書」という形を取って紛れ込んだのだ。

16日に米上院を通過した問題の法案は、9月末までの1兆1千億ドル(約115兆円)規模の政府予算を定めている。すでに下院を通過している同法案は大統領の署名を経て発効する見通しで、米政府は9月末までは政府機関が閉鎖される事態を回避できることになる。一方で、来月7日には政府の負債が法定の債務上限に達する見込みで、歳出削減をめぐる与野党の駆け引きは今後も続くことになる。

韓国紙などの報道によると、この法案には解説書が付けられているが、その中に「2007年の米下院慰安婦決議に注目し、日本政府がこの決議に明記された項目を解決するよう、国務長官に日本への働きかけを求める」という項目が盛り込まれたという。解説書に法的拘束力はないが、韓国紙は日本に謝罪を求める象徴的効果が大きいと伝えている。

2007年の下院決議は、戦前にアジアから女性を慰安婦として拉致し「性奴隷」としたことを認め、謝罪するよう日本政府に求めている。中国系や韓国系団体から献金を受けて、歴史問題をめぐる中韓の立場をアメリカで代弁してきた、カリフォルニア州選出のマイク・ホンダ下院議員が主導したものだ。

今回、歳出法案の解説書に慰安婦問題に関する記述を盛り込むよう働きかけたのも、中国、韓国系団体のロビーを受けたホンダ議員とみられる。朝鮮日報によれば、ホンダ議員は当初、2007年に続く2度目の慰安婦決議の採択を目指したが、在日日本大使館の反対に遭って断念。代わりに、規模が大きいため細かい内容が精査されにくい歳出法案を狙ったのだという。

今回の「一泡吹かせた」式のやり方は、姑息としか言いようがない。韓国は、慰安婦関連の文書を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の記憶遺産に登録することを目指すなど、国際広報に余念がない。しかし、慰安婦は高給の娼婦だったという事実はこれまでの研究で明らかになっており、河野談話発表の裏に韓国の働きかけがあったことも分かっている。

韓国がこのままプロパガンダを続ければ、結局は10万人とも言われる売春婦を輸出している韓国の「売春文化」を世界に周知するだけに終わることだろう。後代の韓国人に恥を残さないためにも、日本に謝罪を求めるより、矛の収め方を真剣に考えた方がいい。

【関連書籍】

幸福の科学出版 『「河野談話」「村山談話」を斬る! 日本を転落させた歴史認識』 大川隆法著

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