立党以来、一貫して消費増税の反対を訴え続けている幸福実現党(釈量子党首)が7日、東京・渋谷で消費増税中止を求めるデモを開催。来年4月から消費税率を8%に上げるか否かの最終判断が迫る中、支援者や賛同者ら約1000人が参加し、安倍首相に増税を撤回するよう呼びかけた。

デモに先立ち、同党の江夏正敏・総務会長と黒川白雲・政調会長があいさつ。江夏氏は、「消費税を増税しても税収は増えない。消費税増税は亡国の選択。絶対に阻止しましょう!」と力強く訴えた。

デモ隊は11時ごろ代々木公園を出発。渋谷駅のスクランブル交差点や宮益坂交差点、明治通りを練り歩き、「日本の繁栄を止めるな!」「消費増税はアベノミクスの自殺行為だ!」などとシュプレヒコールを上げた。同時に、沿道の人々に「ストップ消費増税」と書かれたチラシを配布した。

昨夏に成立した「消費増税法」には、増税しても景気が腰折れしない体力が日本経済に戻っていない場合は、増税中止も含む措置をとることを定めた「景気条項」がある。安倍首相は10月1日に発表される日銀短観を受けて最終判断する見通しだが、景気条項に基づいて増税を延期すべきとの議論も盛り上がっている。

デモに参加した営業職の男性サラリーマン(50代)は、「先日、経済産業省が開催した講習会に参加し、消費税の納付を阻害する割引や表示などを規制する特別措置法(消費税転嫁対策特別措置法)の説明を受けた。役人はすでに増税するつもりで動いているが、増税の上にあんなに規制が多かったら、経済活動自体が阻害されてしまう」と憤った。

また、経営コンサルタントの男性(40代)は、「店舗を経営する人の中には、消費税を納められないという方も多い。増税されたら商売をやめざるをえない人もいる。安倍首相が『消費増税をしない』と判断できるように声を上げたい」と話した。

幸福実現党は、全国で「ストップ! 消費増税」キャンペーンを展開中。増税中止の署名活動を行っており、9月中旬に内閣府を通じて、安倍首相宛に署名を提出し、増税を回避するよう要請を行う予定だ。(紘)

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