《本記事のポイント》

  • 立川市が発案した婚姻届が人気
  • 役所も「付加価値」を創造すべき
  • 減点主義ではなく、成果主義へ

東京都立川市が発案した「プレミアム婚姻届」が、市内外から人気を博している。

プレミアム婚姻届とは、それまで役所に提出するだけだった婚姻届を、記念品として台紙に飾って持ち帰れるようにしたもの。人口減少を解決するため、20代後半から30代の若手職員によって考えだされたという。可愛らしくなった婚姻届は反響を呼び、現時点では1400部を販売している。

これまでも、独自のデザインを施した婚姻届はあったものの、記念品として手元に残せる婚姻届は、都内初だという。

「減点主義」から「成果主義」へ

税金で運営している役所は、一般企業とは異なり、「付加価値を付ける」という視点が乏しくなりがちだ。大川隆法・幸福の科学総裁は以下のように指摘している。

役所というのは、基本的には、お客さんがいなくて、税金を使って、自分たちがやるべき業務を消化しているだけなので、『いい仕事をすれば収入が増える』とか『会社の売り上げが増える』などという組織ではないのです。生き残るために、売り上げを上げる必要も、利益を上げる必要もありませんので、『失点を出して消されないことが大事』という組織になるわけです」「彼らには、そうした『成果主義』が入っていません。『成果主義』ではなく『減点主義』、つまり、『ミスをしたかどうか』が、基本的な原則なのです 」(『創造する頭脳』所収)

東洋経済オンラインでは、「これまでゴミ袋くらいしか販売したことがない。在庫管理もやったことがないから、どのくらい刷ればよいかわからなかった(笑)」という立川市役所職員の声が紹介されている。

より良いサービスをしようと企画提案をしても、マイナスばかりを指摘されれば、役所の職員も付加価値を付けようと思えなくなってしまう。

柔軟な発想や新しいアイデア、そしてより良いサービスをしていこうという熱意を評価することで、減点主義であった役所の組織風土も変わっていくだろう。こうした試みが、全国で行われることが望まれる。

(片岡眞有子)

【関連書籍】

幸福の科学出版刊 『創造する頭脳』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1367

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