《ニュース》

法務省は2023年度の犯罪白書を公表しました。20歳未満による22年の刑法犯の検挙人員が19年ぶりに増加に転じ、前年比2.5%増の2万912人となったことを伝えています。

《詳細》

成人も含めた刑法犯は前年比5.8%増の60万1331件で、20年ぶりに増加しました。犯罪累計の中ではサイバー犯罪が1万2369件と前年比1.3%増となったほか、特殊詐欺が6640件(同0.6%増)と目立っています。

20歳未満の刑法犯は、2003年の14.4万人をピークに減少していました。ただ、2023年は19年ぶりに増加に転じました。刑法犯以外の「特別法犯」では、大麻取締役法違反や児童買春・児童ポルノ禁止違反が増加傾向で、白書は「特に留意が必要」と指摘しています。

非行少年の生育環境に焦点を当てた調査結果も紹介され、親との死別・離別に加え、「家族から、殴る蹴るといった体の暴力を受けた」「家族から、心が傷つくような言葉を言われるといった精神的な暴力を受けた」などの「小児期逆境体験」を持つ者が、少年院在院者で87.6%、保護観察処分少年で58.4%に上ることを指摘。こうした生育環境を踏まえた支援の充実・強化が必要であることを提唱しています。

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