民主党と維新の党が合流し、民進党が結党した。同党は衆参両院で最大野党となり、安倍政権の対抗勢力となることを目指す。岡田克也代表は、27日に行われた結党大会で、「野党勢力を結集し、政権を担うことのできる新たな政党を作る」との考えを表明した。

ただ、民主党と維新の党の合流には、政策面での疑問が残る。維新の党は、基本的に「憲法改正」や「集団的自衛権の検討」などを肯定していたはずだ。そもそも民主党は、憲法改正派と護憲派とが共存したまま政権交代を果たしたが、安全保障政策はその時々で左右に揺れたという歴史がある。考え方が真逆の政治家が集まったのであれば、「選挙対策のため」と考えざるをえない。

確かに、「安倍政権打倒」「憲法改悪のストップ」「安全保障関連法の廃止と現実的な安保体制の整備」などの政策であれば、社民党や共産党などとも連携が可能だ。「政権交代」を再び実現するために、野党を幅広く取り込む考えが透けて見える。

ただ、政党が誕生する一番の理由が「選挙で勝つため」で、しかも政策がバラバラであれば、有権者は何を基準にその政党を選べばよいのだろうか。

一方の安倍政権にも、「選挙対策」のための政策変更が伺える。安倍晋三首相が消費増税の再延期を行うと発表する方向であると、28日付産経新聞が報じた。このタイミングでの延期発表については、野党が消費増税を選挙の争点にするのを避けるためとも分析されている。

本欄でも、消費増税は景気を冷え込ませ、税収を押し下げる効果があるため、消費増税は撤回すべきと報じてきた。消費増税の延期自体は歓迎したい。しかし、「批判を避けるため」「得票を得るため」に政策を打ち出すようになれば、批判を受けたり、得票数が下がる政策は打ち出せないことになってしまう。

日本で「核装備」を議論できるのか

日本を取り巻く世界の変化を考えても、極めて危険だ。

アメリカ大統領選で注目候補となっているドナルド・トランプ氏が、26日のNYT電子版のインタビューで、日本の核武装を容認する考えを示した。日米安保条約の片務性を解消し、在日米軍を撤退させる代わりに、中国や北朝鮮から自国を防衛するために核兵器を保有することを認めるということだ。

このような議論が始まっていることからも、日本がアメリカの庇護下に置かれる時代には終わりが見えている。そうなれば「自分の国は自分で守る」という、主権国家として当然の国防体制を取らざるをえなくなる。「核装備」についても、現実の問題として議論が必要になるのだ。

その時に、国会に選挙対策ばかりしている政党しかいなければ、北朝鮮や中国の核ミサイルから日本を守り、国民の命を守るための判断が下せるのだろうか。やはり、日本を取り巻く現実の変化に対応できる政治哲学を持った政党が必要だ。

(河本晴恵)

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