2016年4月号記事

編集長コラム Monthly Column

なぜ宗教が「核装備」を訴えるのか

―アジアの平和を守る外交・国防プラン

なぜ宗教が「核装備」を含む国防強化を主張しなければならないのか。

日本やアジアの平和が日に日に脅かされていることが背景にはある。

北朝鮮はすでに日本やアメリカを脅す核ミサイルを手にしている。中国は2月、南シナ海の西沙諸島にミサイルを配備し、南シナ海の支配を固めようとしている。


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2050年に米国を超える

中国が目指しているのは、建国100周年の 2049年にアメリカをしのぐ超大国になる ことだとされる。

中国軍の方針や専門家の分析によれば、中国は次のような長期プランを進めている(下図)。

(1)2020年ごろに台湾を併合する。日本列島、台湾、フィリピンを結ぶ「第一列島線」の西側の東シナ海、南シナ海には米軍が干渉できないようにする。

(2)2030~40年ごろ、空母を6隻運用し、小笠原諸島、硫黄島、グアムを結ぶ「第二列島線」の西側の海域には米軍が干渉できないようにする。中東までのシーレーンも支配する。

(3)2050年ごろには、米軍をハワイまで後退させ、太平洋の西半分の支配権を握る。

北朝鮮のほうは、核ミサイルを持って「金王朝」の体制維持を図ろうとしているが、それだけではない。「韓国に攻めこむ際に核兵器を使う」と分析する専門家もいる。つまり、核を用いて韓国を併合しようという目論みのようだ。

中東ではシリアなどでの戦争が続いているが、アジアでは大国同士の大戦争や核戦争の危機が迫っている。

中国は何を目指しているのか?

中国のねらい(1)

2020年ごろ台湾を併合し、米軍が干渉できないようにする。

中国のねらい(2)

2030~40年 米軍が入れないようにする。

中東までのシーレーンも支配する。

中国のねらい(3)

2050年ごろ太平洋の西半分を支配する。

「9条信仰」の縛り

これに対し 日本は、「憲法9条信仰」に縛られている。

次ページからのポイント

「奴隷の平和」がやって来る

米軍が中国に屈する可能性

台湾有事はこうなる

どうやれば守れるか