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米大統領選に向けた共和・民主両党の候補者選びは、予備選・党員集会が集中的に行われるスーパーチューズデー(決戦の火曜日)で山場を迎えた。

1日に両党がそれぞれ11州で予備選・党員集会を行い、共和党ではドナルド・トランプ氏、民主党ではヒラリー・クリントン氏が過半数の州を制した。

共和党は、トランプ氏が7州で勝利。テッド・クルーズ氏が3州で勝利し、マルコ・ルビオ氏は1州で勝利した。民主党は、クリントン氏が7州と米領サモアで勝利し、バーニー・サンダース氏が4州で勝利した。

トランプ氏は1日夜の記者会見で、「指名は確実になったと見ているか」との質問に対し、「気分は爽快だ」と語った。また「私は人々をまとめる人間だ。みんなを1つにしたいし、そうすれば誰もわれわれを負かすことはできない」とも主張した。

日本の安全を考えれば、共和党が望ましい

トランプ氏とクリントン氏は、指名を獲得する可能性が高まってきた。また、アメリカ国民は弱腰なオバマ大統領にうんざりしているため、共和党が勝つ可能性も高い。

もし、トランプ氏が大統領になった場合、日本にはどのような影響が出るのか。

トランプ氏は、「日米同盟の片務性は不公平」と発言している。トランプ氏はアメリカが日本や韓国、ドイツの防衛のために巨額の軍事資金を使っていることに不満を抱いており、独立国家として公平に負担することを求めている。

これは一見、冷たいようにも見えるが、アメリカ国民の本音でもある。真っ当な意見であり、日本にとっては、他国の軍事力に左右される国防を立て直す機会になるかもしれない。また交渉力のあるトランプ氏が、最新鋭の戦闘機や空母などを日本に売り込んでくる可能性もある。

さらにトランプ氏は「中国は敵」と名指しで批判し、「アジアに米軍配備も強化する」と述べている。また、北朝鮮については「中国は北朝鮮に決定的な影響力を持っている。中国に北朝鮮の核問題を解決させるべき」と述べるなど、中国や北朝鮮に対しても強硬姿勢を崩さないと考えられる。

一方で、クリントン氏が大統領になったらどうなるか。クリントン氏はオバマ大統領ほど弱腰ではないが、そうはいっても民主党であるため内政を重視する。また、夫のビル・クリントン氏は大統領の時、まさに日本の経済力を弱め、中国の経済成長を支えてきた人物だ。

やはり、日本の安全保障を考えると、トランプ氏、もしくは共和党から大統領が出ることが望ましい。トランプ氏を引きずり落そうとする動きも強いようだが、日本にとっては、「トランプ大統領」の未来は決して暗くない。

(山本泉)

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